2012年8月29日水曜日

仕入れ値で売って、儲ける

聞いた話。
江戸の元禄バブル経済が崩壊した後、江戸中の飲食店が軒並み潰れた頃のことです。

その中で、今の池袋にあった「豊島屋」という飲食店だけが大繁盛しました。

なぜならこの店、料理の値段が驚くほど安いのです。どこよりも安いという評判は、嘘ではありませんでした。仕入れ値で料理を客に提供していたからです。例えば魚を5文で仕入れて、それを料理して、5文で売っていまのです。

もちろん、嘘のように値段が安いため、当たり前のように繁盛します。店にはいつも長蛇の列ができ、満員御礼だったといいます。

同業者は皆バカにしました。

だって、儲けられる訳がないじゃないですか。

料理するのには、人件費がかかります。ショバ代だってかかります。調味料や、燃料費など、その他諸々を考えれば、仕入れ値で料理を売れば売るだけ、損をするだけ。そんな商売が長続きする訳はありません。

ところが、です。

「いつか潰れるぞ」「何を考えているんだ?!」
という周囲の噂を尻目に、豊島屋は順調に売上げをあげていき、当主は大成功をおさめ、最終的には武士の株を買い、子孫は旗本になったそうです。

さて、問題。どうやって、儲けを出したのか??

・当主は、地方からやってきました。お金も土地も持っていません。
・ただ、それまでいくつかの小さな商いをしており、実直な人間である、という信頼は得ていました。
・陰で、店内で遊女を斡旋する等、非合法なことをしていた訳ではありません。

答えは、下。




江戸時代、掛売りが基本でした。取引先への支払いは、年に2回だけ。盆と暮れだけです。

ところが、居酒屋は現金商売です。一見の客も多いから、掛けで商売はしません。

そこで、豊島屋は、考えました。

原材料は掛けで(借金で)買います。それには利子はつきません。盆や暮れに、買った金額で支払う、という仕組みです。

ところが、毎日食事を提供する場合は、現金が入ってきます。掛売りもできましたが、当主はそれを許さず、すべて現金で支払ってもらいました。

食事を提供すれば、毎日現金が入ってきます。その原材料の支払は、遅ければ半年後。その間に、タイムラグが生じます。

支払い猶予期間に、彼は儲けた日銭を高利で貸したのです。当時の利子率は、今のサラ金の比ではなく、50%、60%の高利は当たり前です。高利貸しほど儲かる仕事はありません。

彼は、本業ではなく、金融業で儲けたのでした。

現代のIT企業もそうですよね。彼らが儲けているのは、看板のIT業よりも、圧倒的に金融業によってである、と聞いたことがあります。

昔も現在も、大量の資本金を商売で集め、それを元手に、金融をやって儲けるこのが、金儲けの鉄則というお話でした。


本日読んで、気になった記事はこちら。↓


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★ 赤ちゃんがいる家で、絶対にアライグマを飼ってはいけない理由
ペットを赤ん坊と一緒に飼ってはいけないのには、理由がありました。

ネコやイヌですら、赤ん坊に大きなケガをさせた事例が、いくつか報告されています。いわんや、アライグマをや。

リンク先には、少々ショッキングな写真が掲載されています。アライグマに顔に傷つけられたあと、成長した少女の写真です。


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