2014年2月16日日曜日

私用により、しばらく更新が途絶えます

一身上の都合により、記事を書くのをしばらくおやすみします。
私の記事を楽しみにお待ちいただいている皆様、申し訳ありません。

携帯で時々アクセスするかもしれませんが、本格的な更新は、
数週間後になる予定です。

よろしくお願い致します。

amakanata


2014年2月15日土曜日

師匠から学び、師匠を乗り越えるための方法

ノマドブームにあやかって、組織から離れて独立する人、増えていますね。組織に所属しないことをカッコイイ、と思う人も、相変わらず多いです。

このブームに警鐘を鳴らす、下記のような記事もあります。

これが一匹狼の実態である。
そして、狼同様に自然界での低カースト生物である人間の社会も、狼と相似した原理で運営されているに違いない。
孤立者は、劣っているから孤立しているのである。
身も蓋もない言葉ですが、これは真実。本当に強い人間とは、組織の中で出世レースに勝ち抜いた人物なのかもしれません。

ただ、安定した組織から離れてしまった人にとっては、それがカッコイイかどうかとか、劣っているかどうかなどはどうでもいい問題。生きていかなければなりません。生活していかなければなりません。家族を食わせていかねばなりません。

自分だけでうまくいく人はいない

しかし、そこで問題が生じます。独立心の強い人間は、まず、自分の力だけでやっていこうとします。でも、ほとんどうまくいきません。最初から自分の能力だけでうまくいく人間は、よほどの才能をもった人間だけです。

そこまでの才能のない人間で、それでも生き残っていきたい人間に残された方法が、他人の真似をする、という方法。そうです。師匠を見つけて、師匠に弟子入りするのです。

さて、本日の記事の主眼はここからです。

せっかくいい師匠についたにも関わらず、師匠の弟子のまま、一生を終える人がいます。逆に、師匠を超える成功をおさめる人もいます。

師匠から独立するのは、大変難しいのです。師匠と自分が選んだ人間だけあって、自分よりも能力が高く、自分よりも魅力があるのです。そして、自分の先を歩いていますから、老齢によって衰えるのを待つ以外に、師匠を追い抜くのは、通常困難です。

それに、師匠によっては、弟子が自立するのを嫌がる人もいます。支配欲が強かったり、あるいは自分のライバルが増えるのが嫌だったり、理由は様々ですが、この手の師匠に潰されている弟子も、よく見かけます。

では、ある程度師匠から学ぶべきものは学び、それから独立して、師匠を越えたいと願う人間は、どのような方法を取ればいいのでしょうか?

以前、『太平洋文明の興亡』という古い本を読んでいたところ、師匠を超えるための6つの方法が述べられていました。

もともとは詩人が新しい分野を開拓するための方法だそうですが、詩作にかぎらず、ビジネスでも創作でも、大変役立つ考え方ではないかと思い、ご紹介することにします。

師匠を乗り越えるための6つの方法

第一段階 クリナーメン

「誤読」を意味します。つまり、師匠の意図とは異なる読み方。自分独自のオリジナリティー。

いきなりハードルが高いのですが、師匠を乗り越えるためには、必ず自分独自のものを、自分の中になければならないということです。それは、誤解でもいいのです。誤りであってもいいのです。必ず、師匠とはこれだけは違う、というものが、あなたの中に必ずあるはずです。それを見つけることを、最初の第一段階とします。

第二段階 テッセラ

「補完」を意味します。つまり、師匠の仕事を「断片」とみなすのです。それに何かを継足すのです。

師匠の仕事を偉大だ、完璧だと思っているうちは、師匠を乗り越えることはできません。「師匠の仕事には、何かが欠けている」と考えるのです。無理矢理に。師匠の仕事は、大いなる作品の一部であり、自分が完成させてやると、こう考えるのです。
http://twitpic.com/bzo8eg

第三段階 ケノーシス

「反復」を意味します。師匠と同じことを、師匠を乗り越えるために敢えてやることです。

「それ、マネじゃないの?」
と思われる方、そうじゃありません。師匠と同じ能力を得るために、師匠と同じことをするのがマネだとしたら、師匠を乗り越えるために、師匠のやっていることを繰り返すことは、マネというよりも検証作業です。

批判的な態度で、師匠のしていることを反復しながらその意味を理解していくこと。それを、第一段階、第二段階を踏まえた上で、行うのです。

第四段階 デモナイゼーション

「悪魔化」を意味します。師匠のすることを、崇め奉ることが神格化だとしたら、その逆。

師匠を神格化するということは、師匠の仕事が特別なもので、かけがえのないものだと考えることです。では、その逆の「悪魔化」とは? それは、師匠の仕事が決して特別なものではない、と考えることでしょう。

師匠の業績は素晴らしいけれども、師匠だけではなく、世の中の偉人はみなやっていることだと知り、普遍的なものなのだと考えていくことです。師匠を一般化するのです。そうして、師匠の信者となることを、やめるのです。

第五段階 アスケシス

「排除」を意味します。自分の中で、師匠からもっとも影響を受けた部分を切断するのです。

師匠から独立するのは、大変です。師匠から大きな影響を受けている訳ですから、それから自分独自のものを確立するのは、困難を極めます。そこで、師匠から最も影響を受けた部分を、敢えて切り離す勇気を持つことです。

たとえば、日本画を師匠から学んだとします。師匠は鳥を描くのがうまく、中でも孔雀を描かせれば日本一と言われ、弟子のあなたも、同じく孔雀を描くのを得意としていたとします。

アスケシスの段階に来た場合は、この師匠から独立すると決めたならば、今後は一切、孔雀を描かない、と決意することに当たるでしょうか。

師匠から最も影響を受けた部分を封印することで、師匠の影響を排除する、という苦渋の決断が、ここでは必要です。

第六段階 アポフラデス

「帰還」を意味します。自分のような偉人を教えた師匠として、師匠を褒め称えます。

師匠を褒めるのは、あくまで自分の価値を上げるため。もはや師匠は、自分を作り上げた部品の一部です。偉大なる見上げる存在としてではなく、かけがえのない自分を作り上げた土台として、師匠を祭り上げるふりをして師匠を自分の下に置いてしまうのです。



いかがでしょうか。それぞれの言葉には、他の解釈もあるようですが、私にとってはこの解釈がしっくり来ました。もしも師匠を乗り越えたいと思う方がいたら、ぜひ、こういった考え方があることを、知っておいてください。いつか役立つかもしれません。




※ちなみに、冒頭の写真は、ジュリアナ東京でセンスを振りながら踊っていたことでおなじみの荒木師匠。彼女が講師を勤める結婚予備校のHPより。


2014年2月14日金曜日

アメリカがチップの廃止に向かって前進中

チップ文化は慣れていないと恥をかきます。私、東南アジアやインドを旅行していたときに、チップの存在をすっかり忘れていて一度もチップを払いませんでした。ただ、彼らは日本人がチップを払わないのに慣れているのか、何も言われませんでした。

後から聞いた話では、チップは彼らの給料の一部と考えられており、チップがあること前提で低い給与体系となっているそうです。知らないこととはいえ、申し訳ないことをしてしまいました。

ところが、チップの習慣が根付いているアメリカで、現在「チップの習慣をやめよう」という運動が盛り上がっているそうです。

★ 米国のチップ文化に存続の危機?
この論争は、オンライン雑誌「スレート(Slate.com)」が、レストランの請求に加えて20%もの心付けを支払うのは「悪しき慣行」だとする大胆な記事を掲載したことに端を発しており、今では誰もが知るところとなった。
アンドリュー・フリーマン社のレポートによると、いくつかのレストランではチップの受け渡しが禁止され、その代わりに、従業員の給料値上げや、来店客からのサービス料金徴収といった措置が取られているという。
チップの起源には諸説あるようですが、18世紀、イギリスの飲み屋で急ぎのサービスを求めている客は"To Insure Promptness"(迅速保証用)と書かれた箱にお金を置いていたそうで、その頭文字をとって"TIP"と呼ばれるようになったという説が有力です。

日本語でチップは「ちっぽけな」に通じるために、料金+ちょっとした心づけとして、語感もいいです。習慣として広がりそうな気もしますが、逆に、廃れる方向へと進みました。昔は日本にも「心付け」という習慣がありましたが、今ではほとんど残っていません。

文化が変わるまでには紆余曲折がありますが、誰もが面倒だと思っている習慣は、なくした方がいいのでしょう。

もう一つ、面白いと感じたことがります。アメリカ中を巻き込んだ論争が、オンラインマガジン"Slate Magazine"を発端として巻き起こったこと。

アメリカでは、フェイスブックのIDなどを使って、コメントを自由に書き込めるメディアが多い印象を受けます。そのために、2ちゃんねる以上にこういったオンラインマガジンのコメント欄で熱い議論が繰り広げられ、それが現実の社会にも波及していきます。

日本にもオンラインマガジンがありますが、日本のメディアは批判を恐れてコメント欄を閉じていることが多いです。あっても、検閲後でなければコメントを掲載できないようになっています。その点が、日本のメディアが今ひとつ、社会に大きな影響を与えれらない所以ではないでしょうか。

もっと2ちゃんねるのように、1記事に対して自由な議論をさせていけばいいのに、なぜそれをしないのでしょうね?

2014年2月13日木曜日

過去記事のタイトルを変えれば、PV数が変わるのか

2年以上ブログを毎日書いていますと、コンテンツ的に充実していきます。しかし、それが読まれないことには、単なる不良債権のようなものです。資産であっても現金化出来ない不良債権と同じように、過去の情報も、読まれないならば価値はありません。

ですから、少し気合を入れて書いたのに、ほとんど読まれない記事があると、悲しい気持ちになります。たとえば、下記記事。

★ http://www.amakanata.com/2012/10/blog-post_28.html

これを「彼女をゆっくり、休ませてあげたい……」という題で記事を書きましたが、PV数は189ほど。それはそれで嬉しいのですが、もちっと伸びてもいいんじゃない、と思っていました。外国のCMの紹介記事なので、読んでもらえれば、面白いと思ったのですが。

だからといって、テコ入れをどうすればいいのか分からずに放置していたところ、下記記事を読んで活目。

★ 過去記事のタイトルを変えるだけで検索流入が倍増した話とそのやり方
SEO関係の情報で、タイトルは大事!というのはよく目にしていた。新しく書く記事のタイトルは工夫するようになっていたけれど、過去記事のタイトルを変えて効果があるのか不明だったし、その時間があるなら新しい記事を書いた方がいいと考えていた。
しかしSEOで食べている友人からの一言であり、昨年末に過去記事のタイトルを一挙に変更した。1000記事くらいあったので想像以上の時間がかかったけれど、その結果・・・
検索流入が倍増した!!!
そこまで変わるんですか?

さきほどの記事のタイトルを、たとえば、より記事の内容に沿ったものにすれば、もっとアクセス数が増えるのかも? と思って下記のようにタイトルを変更しました。

★ 老婆が復活して何度も死ぬ理由とはなにか (海外CMの紹介)

過去記事タイトルを少しずつ修正していくことでPV数がどう変わるのか。実験をしてみます。


2014年2月12日水曜日

佐村河内守の謝罪文(2/12)を、書きなおしてみた

先日からメディアで話題の佐村河内守が、ようやく謝罪文を公表しました。しかも、謝罪会見を開くそうです。勇気がありますね。

実を言いますと、佐村河内氏のことを、それほど憎めないでいます。世間を欺くためとはいえ、オムツをするは、うなされている姿を撮らせるは、作曲姿は決してみせないは、この大根役者ぶり、厚かましさに、感心してしまって……。

今回公表された佐村河内氏の謝罪文(釈明文?)を、そういう訳で興味津々で読みました。いったい、どう見事な言い訳をするのだろうと。

ところが、一読して不満。

もう少し、工夫できなかったのでしょうか? 間違いなく弁護士の指導のもと、この文章は書かれたはず。それなのに、このつたない文章はなんなのでしょう?

「今回はゴーストライターを使っていません」
ということをアピールするために、わざと下手な文章を書かせた、という可能性もあります。しかし少なくとも51歳の、ベートーヴェンの再来とまで言われた音楽プロデューサーが己の所業を釈明する文章です。もう少し、書きようがあるのではないでしょうか。

釈明会見は、またとない"売り込み"の場でもあるはずです。「災い転じて福となす」という言葉もあります。
「こいつは詐欺師だが、なかなかやるな?!」
ということを世間にアピールできれば、新しい道が開けるかもしれないじゃありませんか!!

今回の謝罪文で、佐村河内氏が訴えたかったポイントをまとめてみました。

  1. 新垣隆の告発後、佐村河内氏側の弁護士が「佐村河内氏は間違いなく障害者だ」と断言してしまった。それと実態との整合性。
  2. 違法行為(障害者年金詐欺)を世間に許してもらうこと
  3. 騙してきたファンへの謝罪
  4. 家族を守ること
  5. ゴーストライターを雇ったのは確かだが、少なくとも曲の概要は間違いなく自分が考えたのであり、当然この曲は自分のものであること
以上を訴えながら、それでいて事務的にならず、感情が込もる謝罪文の試案を、作ってみました。元の文は、下記のリンクを参照してください。



それでは、始めてみましょう。

2014年2月11日火曜日

この日本語の文字が読めますか

とある100歳の女性の名前の漢字が読めない、ということで話題になっています。
たいていの漢字は読めるという自負があったのですが、この広告を見て自信はみごと、打ち砕かれました。
……読めない。

今まで生きてきて、一度も見たことがない文字です。
その後、この広告を紹介していたサイトで、この文字が「変体仮名」と呼ばれるものであることを知りました。

変体仮名……これは私も知っています。今の平仮名が政府によって公式に定められる前、平仮名には様々な異体字がありました。それを「変体仮名」と呼びます。

しかし、私が以前学んだ時に知った「変体仮名」は、ほんの一部であることを知りました。ここまで変わった文字が含まれるとはつゆ知らず。いやはや、まだまだ知らないこと、多いものですね。

そこで、改めて調べてみると、出てくる出てくる。
ここまで異体字が多かったとは、知りませんでした。

ちなみに、上のおばあさんの文字は、「トミ」と読むのだそうです。

2014年2月10日月曜日

「7cm」というアイドルユニットの悪あがきを新宿で観た

昔、SDN48というアイドルグループがありました。AKB48のお姉さん的アイドルという位置づけで、セクシー路線を追求していたそうです。
AKB48を含めた姉妹グループの中で唯一恋愛が認められていたが、既婚者については”子供は作っていけない”というルールがあった。
というから、アイドルというよりもセクシータレントといったとことでしょうか。そもそもSDNという名前自体、"SaturDay Night"の略なので、深夜放送向けという位置づけだったのでしょう。

AKB48結成の5年後、2009年に結成。ところが、あまり人気は出なかったようで、一昨年に解散してしまいました。

……ということも、Wikipediaを見て知ったほど、彼女たちのことを知らなかった私が「SDN48」の残党を見かけたのは、先週のことです。たまたま、新宿駅の前を通っておりますと、寒い中、ミニスカートで歌っている5人組がいました。観客、0。
最初は地下アイドルかアイドル志望の女性たちかと思いましたが、妙に顔やスタイルが整っており、笑顔がプロのもので、なにより年齢層が高いところが、駅前によくいるアイドル志願の連中と異なります。

(セミプロかな?)

寒かったものの、興味を持って立ち止まったところ、彼女の一人がいそいそと駆け寄り、私にチラシを渡しました。

彼女たちは、元SDNのメンバー7人で作ったユニット「7cm」。20代最後の悪あがきとしてCD3000枚完売目指して頑張っているのだそうです。事情があり、この日は2人がお休みだったそうですが……。

それにしても、寂しいものです。これだけ大勢の人々が歩いているというのに、誰一人、立ち止まろうとしません。都会ではこの手のイベントが日常茶飯事だからでしょうし、何より日が悪い。この日はあまりにも寒すぎました。

私も立ち去りたかったのですが、せっかくチラシをもらったのですから、一曲聴かずに立ち去るのはかわいそうだと思い、歌い終わるまで、立ち止まっていました。

……思っていたより、良かったです。

それは、もしかしたら彼女たちの笑顔により、補正された歌のイメージなのかもしれません。ただ、彼女たちを見ながら、私は歌よりも、彼女たちの情熱に少し、感動していました。

別にこんなことをしなくても、本来ならばもっとちやほやされるはずの、顔もスタイルもいい20代の女性たちです。それが、「芸能界に残りたい」という気持ちで、こんな寒い夜に誰も聞かない舞台で歌おうという心意気に打たれました。

これが10代や20代前半なら、まだ分かります。でも、もう20代後半、社会の仕組みも自分の限界も充分に理解しているはずです。こんなチャレンジがいかにバカバカしいか、も分かっているはず。それでも、頑張ってみたい、と彼女たちに思わせるのは、何でしょう? 派手そうに見えても、根は純粋な子たちなのかもしれません。

彼女たちのホームページを見ますと、今月13日に高円寺HIGHという会場でイベントがあるそうです。 
<日時>
2014年2月13日(木)
OPEN 18:00/START 18:15
<場所>
高円寺HIGH(http://koenji-high.com/access/)
東京都杉並区高円寺南4-30-1
<料金>
料金:前売/当日¥2500+Drink
上記サイトには、「チケットのご予約は、ticket@c-lip.net に、件名:2/13チケット予約 本文にお名前・枚数・お目当ての出演者を明記の上、お申込み下さい」と書かれていました。ぴあなどで売られているわけじゃないんですね。手作り感が伝わってきますね。

彼女たちに、頑張ってほしいと思いました。CDは買いませんが。

2014年2月9日日曜日

都知事選、舛添氏が当選確実

出口調査の結果から、舛添氏の当選が確実となったそうです。

それにしても劇的ですね。前日は大雪により、東京の交通網は麻痺。45年ぶりの大雪となったにもかからず、本日は嘘のような快晴となりました。なにか、天の意思のようなものを感じてしまいます。

もしもそこに天の意思があるとしたら……大雪による停電により、改めて都民が、電力がいかに大切か痛感。主力候補者のうち、脱原発からもっとも遠い、舛添氏の当選を望んでいる、というところでしょうか。

しかし、たぶん、そこに天の意思はないのでしょう。そもそも、悪政に天災が生じ、善政に天恵があるという思想は中国の「天」の思想に基づきます。自然科学の劣った古代の思想です。それを否定することで、近代思想は成り立っています。大雪が降ったことは偶然ですし、停電となったのも偶然です。ただ、舛添氏には運が味方した、ということです。

どのくらい、舛添氏は票を集めたのでしょう? 今夜遅くになればすべて分かるのでしょうが、猪瀬前都知事ほどの票は集めてはいないはず。だいたい、180万票程度でしょうか。分かりませんが。

ついでに、他の候補者の得票数も予測しておきましょう。細川氏は130万、宇都宮氏は110万、田母神氏が40万といったところ、かな? そして家入氏が4万票ほど(完全に適当です)。

舛添氏は人間的にいろいろな問題のある人間ですが、彼が前都知事や元都知事に比べてマシな点といえば、失言があまりなさそうだ、というところでしょうか。バランス感覚には優れていそうな気がします。

ただ、石原慎太郎のようにグイグイと前に出て矢面に立つタイプではなく、調整型の人です。下手をすると万事控えめな、太田元府知事のような目立たないタイプとなるかもしれません。

オリンピックを盛り上げるための都知事です。本当ならば、誰もがパーッと明るくなるような、石原慎太郎のような人物が都知事となるのが一番なのですが、舛添氏では少々力不足でしょう。

ただ、今の日本を見回してもこれ、という人物が見当たらないのが辛いところです。


※2/10 7:50 追記
得票数が確定しました。全然違ってましたね!
まだまだ修行がたりません。
(下表はNHK選挙情報より)


舛添 要一2,112,979 票
宇都宮 健児982,594 票
細川 護熙956,063 票
田母神 俊雄610,865 票
家入 一真88,936 票
ドクター・中松64,774 票
マック赤坂15,070 票
鈴木 達夫12,684 票
中川 智晴4,352 票
五十嵐 政一3,911 票
姫治 けんじ3,727 票
内藤 久遠3,575 票
金子 博3,398 票
松山 親憲2,968 票
根上 隆1,904 票
酒向 英一1,297 票


2014年2月8日土曜日

佐村河内事件には、面白い物語に必要な要素がすべて含まれている


佐村河内守が新垣隆をゴーストライターにして楽曲を発表していた「佐村河内事件」。

興味をそそられ、事件をスクープした週刊文春を探し回りましたが、売り切れ続出。3軒目でようやく手に入れました。それだけ反響が大きいのでしょう。

週刊誌には、詳細な事件の概要が書かれていました。下手な小説を読むよりも面白く、引きこまれました。

なぜこれほどこの事件が興味深いのだろうと考えてみました。そして気づいたのが、
「この事件には、面白い物語に必要な要素すべてが含まれている」
ということです。

抜群のキャラクター

佐村河内守は、サングラスを取れば、ご覧のとおりイケメンです。
普段は黒尽くめの服を着て、杖をついて歩く、群発性頭痛に悩まされる病弱な人物という謎めいたキャラクター。その実態は、詐欺師。キャラが立ちすぎています。

しかし、プロデューサーとしての実力は本物。出資者を募って演者を集め、著名音楽家の推薦もとりつけます。幾度となく作品をヒットさせ、ゲーム、テレビ、果てはスポーツ界までも巻き込んだムーブメントを作り上げることに成功しました。

「食えない」と言われているクラシック業界に一大旋風を巻き起こした異能の人であることは、間違いありません。

これに対峙する、佐村河内氏の欺瞞性を暴露した男は、斜視の冴えない、朴訥な風貌の人物。
しかし大変な音楽的才能に恵まれた天才であり、日本に1000人しかいないという、現代音楽の第一人者でした。

天才同士のせめぎ合いが、この事件の肝となっています。

謎解きの面白さ

佐村河内氏が詐欺師である証拠は、今から振り返ると、記録の中に数多くあります


優れた犯罪小説は、犯人が分かった後に伏線を確認することが読後の楽しみの一つですが、この事件には数多くの伏線が横たわっていました。

たとえば音楽の専門家は、楽曲自体から、佐村河内氏のプロフィールとの乖離を読み取ることができました。

障害者に身近な方ならば、何十年も耳が聞こえない人物があれほど流暢に話せるわけがない、という確信を得られたことでしょう。

佐村河内氏のことを知るほど、嘘が如実に見えるのです。むしろ、それがバレなかった理由がしりたくなるほど。でも、当時はほとんどの人が騙されていたのですから、これは佐村河内氏の嘘がうまかったのでしょう。

複雑な人間関係

この事件には、多くの人々が関わっています。前述の2人の他に、佐村河内氏と5年来の友人で、NHKスペシャルを作った古賀淳也という人物がいます。
1977年、愛媛県今治市生まれ。2002年から7年間、「筑紫哲也NEWS23」や「シリーズ激動の昭和 最後の赤紙配達人」などTBSのニュース番組や報道特別番組を制作。現在はフリーランスのディレクターとして主にNHK「あさイチ」などの情報番組の制作を担当
彼は本当に、佐村河内氏の嘘を見抜けなかったのか。

また、義手のバイオリニストである中学一年の大久保美久さん。彼女の一家は佐村河内氏から、脅迫めいた要求をされていました。

佐村河内氏の妻。彼女は果たして共犯者なのか? 彼女の母の告白によりますと、そうともいいきれません。
「娘に『正直に言って。守は結婚後の7年間でいくら稼いだの』と聞いたら、『20万円です』と。がくぜんとした。娘は過労で点滴を打ちながら働いていたこともあるのに、自分は毎日飲んで、遊びほうけて…」
妻には同氏と同じ年の弟がいた。妻と同団地に住んでいた同氏(佐村河内氏)は高校生時代「○○君(妻の弟の名)の友達です。××さん(妻の名)いらっしゃいますか」と突然妻の家を訪ねてきた。後に弟に同氏について尋ねると「そんなやつ知らない」と答えたという。うそをつき妻に接近した可能性があった。
さまざまなキャラクターの織りなす人間模様が優れた物語には必須ですが、この事件にはそれがあります。

芸術性

物語を彩るために、たとえばヨーロッパの古城だとか、美術館だとか、芸能界などの華やかな舞台が用意されます。私達が憧れる、手の届かない芸術……この事件は、クラシック音楽界という古典的な舞台で生じており、私達の関心をいやが上にもそそります。

そのうえ、彼らの音楽は、たしかに美しいのです。

佐村河内守(新垣隆):交響組曲「ライジング・サン」


Symphony No.1 "HIROSHIMA" (3)


圧倒的な悪役

佐村河内氏のことは、知れば知るほど、ペテンぶりがあらわになります。彼の妻の母によれば、新垣隆に渡した指示書も、佐村河内氏のものではないそうです。
同氏が書き、新垣氏に提示していたという18万枚のヒット曲「交響曲1番 HIROSHIMA」の「指示書」についても「テレビで紙を見てびっくりした。あれは娘の字です」と妻が書いたものと主張した。
また、佐村河内が堂々と「自分の著作」の表紙に使っていた写真。
これは新垣氏が書いた楽譜であることも、関係者の証言で分かっています。
そのうえ、障害者手帳を詐取する、診察でも(たぶん)嘘を言って大量の薬を手に入れる、弱者を脅迫しようとする、支配しようとするという悪辣っぷり。

ここまで圧倒的ですと、感動すら覚えます。

登場人物の根底にある「真摯さ」

ただ、それでも私は佐村河内氏を憎めません。これまでの私のブログをお読みの方は御存知の通り、とことん相手を追い詰めるタイプに私は生理的な嫌悪感を抱くのですが、佐村河内は知能犯ではあっても、粗暴な人間ではないようです。

たしかにとんでもない人間です。しかし、クラシック音楽にこだわり、世間を感動させてやろうという情熱は本物ですし、そのためならばなんでもやる、障害者のフリもするし、感動の場をつくり上げるための努力――たとえば曲を捧げるにふさわしい人物を探し当てるために、津波で被害を受けた人々のリストに片っ端から連絡を取るとか――を惜しまない、その情熱は本物です。

また、若い頃には自腹を切ってでも(とはいえ妻の稼ぎからくすねているのですが)、いい曲をつくるための努力を惜しみません。

もう一人の主要登場人物である新垣氏。彼が告発に至った経緯が次第に明らかになってきて、その苦悩が読み取れるようになりました。

師匠である三善晃を守るため、彼の弟子である"みっくん"を守るため、オリンピックで日本代表となる高橋大輔を守るため、日本の名誉を守るため……彼はゴーストライターとして告発することを決意しました。

名誉への情熱、プライド、真実への渇望が、この事件には同居しているのです。

佐村河内氏の楽譜を管理販売している「東京ハッスルコピー」には、文春がこの件をすっぱ抜く前に、こういうメールが届いたそうです。
「(2月)6日発売の文春に私の記事が出ます。そこに書かれている内容は、嘘偽りのない全て真実です。私は罪と罰を受けます。お許し下さい」
悪あがきをする犯人が多い中で、潔いではありませんか? 嘘が露見したら、速やかに罪を認めるところも、佐村河内氏の"真摯さ"を示しています。

挫折、そこからの復帰

マンガでは、敵に倒されて、そこから再度復活して敵を倒すことでストーリーが盛り上がりますが、この事件にも、佐村河内氏と新垣氏の「挫折と復帰」が語られています。

佐村河内氏と新垣氏が出会ったのは、それぞれ33歳と25歳のときです。佐村河内の方が8歳年上でしたが、この年になっても、不遇をかこっていたそうです。ロッカーを目指して上京したのに少しも目が出ず、毎日飲み歩く日々。そこで知り合った音楽業界の人々に多少のコネはあるものの、何より必要な音楽的才能が欠如していて、成功を望むことも叶いませんでした。

対する新垣氏もまた、かつては早熟の天才ともてはやされたものの、その後は鳴かず飛ばず。音大作曲科を卒業後に得た栄誉といえば、音楽祭で自曲が演奏され、大家である武満徹に「自分の信じる道で頑張りなさい」と声をかけてもらった程度。

非常勤講師として月収数万円に耐えながら、町のピアノ教室やヴァイオリン教室の発表会の伴奏をして、ようやく糊口をしのいでいた状態でした。

この2人がタッグを組んで、いまだに名作として名高い『鬼武者』のゲーム音楽を作り上げて世間をあっと言わせることに成功しました。まさに、挫折からの復帰です。

もちろん、それで得た報酬は、微々たるものでしょう。新垣氏に支払われた収入は雀の涙程度と言われていますが、佐村河内氏が得た収入だって、たかだか数百万円程度のはず。一年の生活費で、あっという間に失われる額です。

そもそも音楽で食っていくことは、今の時代では至難の業です。それでも、彼らは音楽によって、栄誉を勝ち取ることに成功したのですから、彼らの軌跡は「挫折からの成功」と呼んでしかるべきではないでしょうか。

そして、再度彼らは失墜してしまうのですが。

-----------------------------------

佐村河内氏の名前や売れるまでの経歴(被爆二世、弟の夭逝など)は本当だそうです。
★ 佐村河内さん、名前と広島出身は本当だった
佐村河内さんは著書の中で、実弟を交通事故で亡くした、と明かしているが、住人によると事実だという。また、横浜市内の佐村河内さんの自宅は、この日も返答はなかった。
本当であることがニュースになるのは、この問題の面白いところです。

ネット上には同級生との交歓の様子も載っていますが、同級生の前で、よくぞバレなかったものです。細心の注意を払って、キャラクターを作り続けてきたことが分かります。

これからも、佐村河内氏や新垣氏、虚像を作り上げた人々の実像が、明らかになっていくでしょう。これほど面白い事件はそうそうないので、それが楽しみです。

ただ、明日が都知事選であることは返す返すも悔やまれます。都知事選後のテレビはそれ一色になるため、事件の深堀りがストップしていまいますからね……。

2014年2月7日金曜日

韓国人が慰安婦問題を訴えるのはカネのためじゃない

最近保守論壇で有名な、明治天皇の玄孫(やしゃご)かつ憲法学者の竹田恒泰が、韓国人がアメリカに続々と作成中の慰安婦像に対抗して「嘘つく老婆像」を作ってはどうか、とTwitter上で発言しています。

★ 竹田恒泰氏 慰安婦像設置に対抗し嘘つく老婆像制作提案
竹田氏は投稿したツイートで、「韓国が慰安婦の像を作るなら、日本は、嘘をつく老婆の像でも作ったらどうだ?」と、日本も対抗するべきだと意見。
さらに、「口をとがらせてまくしたて、片手には札束を握りしめて、ゆすりたかりをしている感じで」と、“老婆の像”の具体的な姿についても提案し、慰安婦問題に関する韓国側の主張に皮肉を交えて意見した。
彼の感覚を疑わざるを得ない発言です。冗談としてはタチが悪く、真意だとしたら頭が悪い。

まずは、私のスタンスを明確にするなら、穏健的保守派と言ったところでしょうか。

戦場に売春婦を帯同して、彼女たちに1日100人近くの売春行為を強制したことは大変非人道的なことです。しかし、朝鮮系売春婦に対する戦後補償は、日韓基本条約により韓国政府が負うべきものでしょう(アメリカによって原爆被害を受けた被爆者のために、日本政府が肩代わりで補償をしているように)。

また、売春婦には比較的貧しかった朝鮮人女性が多かったのは事実としても、朝鮮人のみを差別する意図はなく、日本人売春婦も同じくらいいたのです。同じく貧しかった東北や沖縄の女性がその中に多くいたことなどは、水木しげるの証言などがネットでも出回ってますのでご覧頂きたいところ。

よって、「売春婦全体に対する謝罪」ならば理解できるので、人類を代表して詫びることは可能でしょう。でも、韓国人が求めている「韓国人従軍慰安婦」への謝罪は必要ない、軍隊の非人道的行為の糾弾にとどめ、人種差別の土壌には乗せてはならない、というスタンスです。

朝鮮系の人々は文化的に、上下関係に大変敏感です。上の者には絶対服従、下の者はそれに逆らってはならない、というものです。

韓国にとって、日本はかつて儒教文化的に後進国だったという意識があります。国力がついた今、再び私たちを下の地位に落としたいと願う人々が、韓国に多く発生するのは、理の当然でしょう。

韓国併合は一時の悪夢であり、悪夢を克服するためには相手を屈服させねばならない。そんな彼らの道具の一つが「従軍慰安婦」であることは、私が改めて言う必要もありません。

つまり、彼らにとって日本に従軍慰安婦の件で謝罪させることは、彼らのプライドを満足させるためのもので、金のためではありません。しかし歪んだ欲望につきあう義理は日本にはありません。

ところが、彼らを批判するために「カネのためだ!」という主張は、実態とかけ離れています。韓国人のプライドを満足させることが目的なのは明白なのに、
「カネのためだろ?」
とバカにして悦にいるのは、仲間同士なら通じても、第三者の理解を得ることはできないでしょう。事実と異なるからです。

ヘイトスピーチをやる在特会などが、
「俺たちが煽ったからこの問題が多くの人に知られるようになった」
と語っていました。確かにフジテレビに韓流反対デモをしていた頃まではそれに一理ありましたが、相手を殺せという発言を許す彼らに共感することはもはや無理、彼らの行為には百害あって一利もありません。

欺瞞を追求する側は、事実を丹念に追わねばなりませんから、彼らにつけ込ませるスキを与えてはなりません。できるだけ身綺麗にすべきなのに、こんな馬鹿げた行為を煽るのは愚の骨頂と言えませんか。

竹田恒泰という人も、日本の素晴らしさをアピールするまでは価値がありました。しかし、日本を貶める行為を助長するなら、そろそろ保守論壇からご退場願う潮時でしょう。


2014年2月6日木曜日

ゴーストライターの誠

「佐村河内守の作品はすべて自分が作曲した」「彼が聾者だというのも嘘」
衝撃の告白が、ゴーストライター本人によってなされました。

記者会見の一問一答が書き起こされた記事を読みまして、私は途中から涙があふれるのを禁じえませんでした。

★ 「佐村河内守氏の耳は聴こえていた」新垣隆氏が会見

ゴーストライターが楽曲を有名音楽家に提供するという形式はよくあることでしょうが、提供した相手が障害者であるが故に人気者となっているとなると、問題は別。道義的にアウトです。

彼の行動を「売名行為」と指摘する人も多いようですが、的外れもいいところです。弱者を装って商売をするのは、社会的に許されません。まっとうな人間としてはみなされません。新垣氏は、社会から抹殺されることになるでしょう。

桐朋学園大学といえば、小澤征爾を排出した由緒ある大学です。このまま講師織を続けられるとも、思えません。社会的にある程度認められた地位から、新垣氏は引きずり降ろされることになるでしょう。この年では、再就職もままなりますまい。

それを分かっていながら、敢えて今回の告白にいたったのは、止むに止まれぬ思いがあったからでしょう。記者の質問に、どれにも真摯に応える彼の姿勢に嘘を感じませんでした。根がマジメな人間なのでしょう。その彼の思いを想像するとき、涙があふれざるを得ないのです。

彼が告白することを決意したのは、フィギアスケートの高橋大輔選手が、偽りの曲で演技することへの忌避感があったからだそうです。そこに嘘はないのではないか、と思います。

「ゴーストライターだったら真実を墓まで持っていけ」
と書いている人もいましたが、ゴーストライターだからこそ、最低限、譲れないラインはあるでしょう。新垣氏にとって、それは同じ表現者、クリエイターを裏切ってはならない、ということだったのではないでしょうか。だから、高橋大輔というもう一人のクリエイターに誠実でありたいと思ったのでしょう。

クリエイターではない佐村河内氏は、その思いに共感することができませんでしたが。

また、上記の会見が面白いのは、新垣氏が語らない、今回の告白に至ったもう一つの理由が、ライターの神山氏の補足により、おぼろげながら浮かび上がっているところです。

神山氏は、義手のバイオリニストの「みっくん」の父のコメントを紹介しています。
娘は佐村河内氏から格別の厚遇を受け、すばらしい曲を献呈いただいたり、コンサートに出演させていただくなど様々な恩恵をさずかりましたので、そのことについては、大変感謝しております。たた、ここ一年ほどは、絶対服従を前提に徐々に従い難い要求を出されるようになり、昨年11月に、『服従できぬ』と回答しましたところ大いに怒りをかい、絶縁された状態になっておりました。
みっくん……大久保美来さんの両親に出された従い難い要求とは、莫大な謝礼金だと言われています。

売れるためならば、聾者のふりもできる、公的機関も騙せる、大勢の視聴者の前で堂々と嘘をつける……佐村河内という人物、相当肝の座った詐欺師です。彼のような詐欺師には共通の特徴があります。高圧的で、粘着質で、裏切り者を決して許さず、支配欲が強いという性格です。

こんな人物が、音楽業界に大きな影響力を持っていれば、みっくんの今後の音楽活動に大きな支障となったことでしょう。

「未来ある子供のためにも、それだけは避けねばならない」
神山氏の説得が、学校の教員である新垣氏にとっては随分こたえ、その結果、今回の告発にいたったのではないだろうか……と想像します。

新垣氏の告発のお陰で、高橋選手のオリンピックの演技には、これまで以上の注目が集まっています。単純に美しいと思える調べではなく、様々な男たちが関わったいわくつきの音楽を、高橋氏がどのように咀嚼し、それを五輪の舞台でどう表現するのかが、問われているからです。

今回の騒動は、日本人の美徳である「誠」に殉じたものであり、結果的に良いものだと思います。偽りの上に気づかれた虚構の楼閣ではなく、見かけは悪いが真実の上に気づかれた堅牢なものを私達は求めています。高橋氏の演技が、そのような確かな作品へと、これから昇華していくことでしょう。

2014年2月5日水曜日

大切なのは、自分を尊敬する価値体系の中で生きること

株式のトレーダーとして数千万円を超える年収を稼いでいるにも関わらず、自分の人生を、
「失敗だ」
と語る人のインタビューを読んだことがあります。

「私は医者の家系です。医者になる素質がなかったために若いころにその道をあきらめて、経済学部へと進み、今の道へ入りました。しかし、いくら儲けても、心は満たされないままです。医者になれなかった人生が、悔やまれてなりません」

傍目からは、とても幸せな人物です。美しい妻がいて、可愛い子供がいて、大きな家に住み、貯蓄も多く、車はたしかポルシェ。充分な成功者なのに、彼は満足できません。夜になると医師向けの専門誌を読みながら、医者になった自分をついつい想像してしまうのだそうです。

口下手なのに口が達者な人に憧れる人。
昔悪いことをして、今更生したのに、ピュアであることを求める宗教を信じている人。
英語ができないのに、世界で活躍することがカッコイイと考える人。
身体が弱いのに、健康であることが何よりも素晴らしいと信じ込んでいる人。

似たような人は大勢います。学歴だとか、収入だとか、コミュニケーション能力だとか、社会的地位だとか……自分の地位が低い価値体系なのに、なぜかそれを後生大事に抱えている人たちです。

でも、改めて考えてください。
「それって、幸せですか?」

他人を評価することはできる

不思議なことに、自分を低く見積もる人でも、他人の能力は正当に評価出来ることが多いのです。たとえば容姿コンプレックスを抱えている人でも、他人ならば、他に才能があれば、容姿が劣っていようが、賞賛を惜しみません。

ところが、自分に関しては別。何かの才能を持っていたとしても、そこに価値を感じずに、欠点に意識を向けてしまうのです。

価値体系の創造

自分を否定する価値観を持ちながら、幸せになれることはありません。そしてこの種の価値観は、どれが絶対的に正しいというものはありません。それぞれが根拠を持ち、それぞれに欠点があるものです。

幸せになるコツは、かけがえのない自分自身を肯定する価値体系を持つことです。

それなのに、逆の人があまりに多いのです。

その遠因は、小学生の頃の教育にさかのぼる必要があるかもしれません。子供は叱咤しないと努力しませんから、欠点に目を向けさせて、
「あなたにはこんなに欠点があるから努力しなくちゃいけませんよ」
と説くわけです。

そうしますと子供は、自分の力不足の分野に目を向けることが大切だ……と思うようになるのです。逆境に立ち向かうことが正義だと考えるのです。これが、自分の劣ったところに注意力が向かってしまう原因なのでしょう。

そろそろ、それをやめませんか。

話すことで考え方を変える

まず、自分の人生を振り返ってみてください。
たとえば、
「私は身長180cm、体重が55kgの痩せ型」
という人がいたとします。

それならば、痩せ型の体型、高身長を、
「とても素晴らしいことだ」
と思わねばなりません。

ところが、自分を低く見積もる人はそれができません。こういう思想や感情、価値観を変えるのは、とても難しいことですが、方法はあります。

まずは他人に話すことを、変えること。これまでガッシリとした体型を評価する発言が多かったとしたら、それを封印してください。それを改めて、自分自身の体型である、
「痩せた体型の方が、カッコイイ」
と力説してみるのです(そう思っていないとしても)。

繰り返す

自己評価の低い人の特徴は、自己否定の発言が多いことです。それがフィードバックして、自分の価値観にいつの間にか潜り込むという悪循環に陥っています。そこを、断ち切る。

逆のことをしなければなりません。価値観を変えるのは難しくても、自分を褒める言葉をほんの少し、他人に話すことは、やや簡単ではありませんか?  自分自身を肯定することを、常に言い続ける……初めての人にとっては大変ですが、思想を変えるには一番効果的です。そのうちに、自分で自分が洗脳されていきます。

変えられない過去、そして今の自分を評価する価値体系を作り上げ、それを他人に話し続けてください。

いつの間にか、自信に満ち溢れ、幸せになっていることに気づくことでしょう。

考えれば当然のことです。自信とは、自分に対する信頼であり、信頼され、褒められることは幸福なのです。それが自分からのものであったとしても。




2014年2月4日火曜日

女性ホルモンが男性性欲に大きな役割を果たしているそうです

親から聞いた話ですが、近所に、若い頃から白髪交じりでシワも多く、見た目が老けている女性が住んでいました。若い頃から浮いた噂がなく、本人も容姿に関して諦めていたそうです。

ところが、とある人から「ホルモン治療がいいよ」と言われて、試しに女性ホルモンを射った結果、激変。女性らしくなり、髪の量も増え、黒くなり、一気に青春を取り戻したといいます。

……もっともそうなったのが40過ぎであり、子宝には恵まれなかったそうですが、それでも、
「あの治療法がなかったもっと悲惨だった。あのアドバイスにはとても感謝している」
と常々語っていたそうです。

遅れてきた青春を取り戻すために、スポーツにも意欲的に取り組み、近所のバツイチの男と結婚。まだ小さかった子供を育て、50を過ぎても楽しく過ごしているそうです。

親からその話を聞いて以来、
「女性ホルモンが女性にとっていかに大切か」
ということが頭から離れなかったのですが、男性にとっても女性ホルモンが、とても大切だということを、この記事を読んで知りました。

★ エストロゲンの欠乏が男性の性欲減退と関係、研究
 調査の結果、テストステロンは除脂肪体重(LBM)と筋肉の強度を調節し、一方のエストロゲンは体脂肪の蓄積に深く関係していたことが分かった。
 性機能面では両ホルモンともに関係していた。エストロゲンの欠乏で性欲の減退が現れ、テストステロンの減少で勃起機能に障害が生じるという。
テストステロンとは男性ホルモンの一種で、エストロゲンは女性ホルモンの一種です。このエストロゲンが、性欲の減退に大きな役割を果たしているのだそうです。

ちなみに、エストロゲンと似た構造体が、大豆に含まれているイソフラボン。エストロゲンと似た作用を果たすと言われています。それならば、性欲を保つために豆乳を多く摂るといいのかもしれません。

……明日から豆乳を飲まねば!

2014年2月3日月曜日

AVEDAのヘアケア製品がなかなか良い

AVEDA(アヴェダ)というヘアケア製品を扱っている会社があります。全然知らない会社でしたが、たまたま路上でヘアオイルのサンプルを配っていたので使ってみますと、妙にいいのです。

全体的に乾燥肌なので、髪が冬にパサつきます。オイルを薄く手に取り、なじませた後に髪に塗ると、パサツキが消えました。

知人にもサンプルを渡すと、大変気に入ったので、彼女の誕生日プレゼントにその製品を購入し、大変喜ばれました。

お店でもらった小冊子を読んだのですが、ブランドの根底に流れる思想に共感するものを覚えました。

「AVEDA」という言葉がインドのアーユルヴェーダに似ていると思っていたところ、ドンピシャ。まさに、その「アーユルヴェーダ」に社名は由来するそうです。

基本的に、植物由来の成分のみを採用するこだわりで、なおかつ第三世界の人々の生活を破壊しないように、「フェアトレード」の思想に根ざした取引を産地と心がけているそうです。
フェアトレード
発展途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することを通じ、立場の弱い途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す運動である。  
――Wikipediaより――
世界各地の成分調達を通じて、原料供給地域となる発展途上国の経済力向上を目指すという理念のもとに、活動しているということで、一定の成果を上げているようです。

私、ブランドには疎いために、こんな製品があることをまったく知りませんでした。世の中には知らないだけで、「AVEDA」のような立派な会社は、まだまだたくさんあるのでしょうね。

2014年2月2日日曜日

相手に自分の価値観を投影してしまう

先日、喫茶店でコーヒーを飲んでいますと、横の女性二人がなにやら深刻な顔で話しています。

携帯をいじりながら彼女たちの会話に耳をかたむけると(かたむけなくても聞こえるほどの声でしたが)、どうやら女性の一人の彼氏が浮気をしていて、それをもう一方がなぐさめていることがわかりました。

「どうしてあんな女と浮気するの? 私のほうがいい女なのに!」
「どんな相手だったの?」
「ブス!」

トイレに行くついでに彼女たちの顔を見ますと、なるほど、たしかに、どちらも他人をブス呼ばわりするだけの、美貌の持ち主。下記の写真(鬼女の写真だと言われて出回っている写真ですが、何の写真かわかりません)の、左側2人をもっときつくしたような女性でした。
話を聞きながら、
(そうじゃないんだよなぁ)
ということを、考えました。

女は男に浮気をされた時、ショックを受けます。それは、女性が自分たちの考え方を、男性に投影するからでしょう。

女が浮気をする時は、今つきあっている彼よりも好きな男ができた時です。浮気相手が彼よりも"上"だと思うから、浮気をします。

だから、女は思います。
「男も同じだろう」
浮気されるのは、男にとって、浮気相手の女よりも自分が劣っているからだろうと。

でも、男はそうではないのです。

もっと動物的な、性欲に突き動かされるように浮気するのではないでしょうか。別に、つきあっている女よりもランクが上の相手を見つけたから、浮気をするわけではありません。

私が浮気をしないのは、浮気をすることで相手を悲しませたくないからですが、中には欲望に忠実であることの方が正しいと思う人もいます。

こういう価値観の違いはあるにせよ、会話を通してすりあわせていくことで、誤解は次第に解消されていくと思うのですけどね。

彼女たちが、自信を失わなければいいんだけど、と思いながら店を出ました。

2014年2月1日土曜日

司法書士は食えないと聞いた

先日、以前司法書士事務所で働いていた人と話す機会がありました。
「なぜそこを辞めたのですか?」
と尋ねると、
「司法書士をやっていても食えないことが分かったから」
と答えます。

弁護士が多くなったため司法書士にしわ寄せがいく、という予測は10年以上前から言われている話ですが、実際に働いていた人から聞くと、また重みが違います。

改めて現状を調べてみました。その中で見つけたのが、下記の記事です。

★ 司法書士、30歳を過ぎても年収200万円台はザラ
司法書士事務所っていうのは、絶望的に待遇が悪い。ひどいところだと、30歳を過ぎても年収200万円台とかですから。あれだけ苦労して合格したのに、なぜ?って普通は思いますよね。これは司法書士事務所が独立のための“修行の場”と考えられているためです。
私、かなり昔、とある司法書士事務所に転職のために面接に行ったことを思い出しました。

「最初はみなさん、月給18万円です」
と雇用条件について開示した男性の司法書士さんは、年齢は35歳ほどでした。
東京で18万円はきついと思いつつ、
「求人票に残業が月に30時間を書かれていますが、残業代は出るんでしょうか?」
と尋ねたところ、話の途中からイライラし始めたのです。

「出るわけないでしょうが! 仕事が遅くて残業している訳でしょ? 早い人は定時に帰ります。事務員はみな、同じ量の仕事をするべきです。当然、早く仕事が終わる人に合わせて与えています。その分の仕事ができないために残業しているのに、残業代、出るわけないでしょ!」

これを、司法書士自身が堂々と言うのですよ。

面接に来ただけ、雇用関係もない部外者に、ここまでブラックなことをカミングアウトできるこの方はいったいなんなのだろうと思いつつ、丁寧にその場で辞退させていただきました。

面接途中で尋ねたら、そこで働いている事務員は全員、司法書士の勉強中なのだそうです。つまrは芸能事務所のようなものですね。
「あなたもタレントになれる!」
と煽り、タレント予備軍をかきあつめる、あの手法です。

たしかにスターになる人もいるでしょう。でも、それはほんの一握り。
彼女たちに安い給料で水着の仕事やエキストラの仕事をさせ、目が出ないならばそのまま使い捨てにします。騙される方が悪いとよく言われますが、騙す方は巧妙です。悪事が露見することはほとんどありません。

とはいえ、司法書士事務所が堂々と労基違反するのは、さすがに例外だろとうその面接後に思っていましたが、ニュース記事を読む限りでは、そうとは言いきれないようです。

「つ◯◯司法書士事務所」は、いまでもあの場所にあるのでしょうか。