2014年8月10日日曜日

ローカライズされないシステムは不安定なものとなる

たしか、韓国の指導者が日本の有識者に、
「どうやったら経済を再建できるか?」
と尋ねたところ、
「まず段階を踏むことが大切。国民全員の経済力を上げるのではなく、財閥をつくり、一部の人間をまず豊かにする方がいい。民衆の経済力は、その後に上がっていく」
と教えられた、という話を聞いたことがある。

アメリカの求めたことは逆だった。まず、政治的な民主主義を国家に根付かせて、それから経済力を上げていくよう韓国に求めたという。

だが、韓国は高度経済成長を成し遂げつつある日本の有識者の言葉の方を信じた。当時はまだ、建前と本音が分かれていたから、反日を掲げつつ、日本人へのシンパシーが韓国の政治家の中にあったのだろう。彼らは政治的自由や国民の平等よりも、財閥の育成にまずは努めた。

その結果、韓国もまた、世界史に残る経済成長を成し遂げることに成功した。

アメリカという国は、理念の追求に熱心だ。そして、イギリスの中でも資本主義と親和性の強い清教徒の集団がアメリカにやってきて、建国当初から民主主義が人々の奥深くに根付いた状態で資本の蓄積をおこなっていった、という奇妙な歴史を持つ。

そのために、経済成長には開発独裁と呼ばれる段階が必要だという考え方に理解をしめさない。いや、示せないのだろう。自国の歴史を否定することにつながるからだ。

その結果が、イラクの惨状ではないか、と密かに思っていた。

現に、今イラクでは、ISIS(イラクとシャームのイスラム国)という団体が、残虐な手法で人々を恐怖政治の下に置くことに成功しつつある。アメリカがイラクを占領して、アメリカ流の民主主義を押し付けた結果が、こうである。

そこで、
「アメリカ イラク 民主化 失敗」
などの単語でググっていたところ、そのものずばりの記事を見つけた。

★ アメリカはなぜイラクの民主化に失敗したのか
ここから導き出せる教訓は、「ポスト冷戦期の民主化支援において、外部アクターは権力を分散させながら体制を安定化させることを要求するが、国家機構が破綻した国でそのような形で民主化を進めることは不可能である」、という点に他ならない。
アメリカのバカなところは、歴史や伝統を無視した国家システムを作りうる、と考えているところだ。だが、ローカライズせずに成功したものはないという現実の前にもう少し、謙虚になればいいのに。

しかし、それもまたアメリカの宿痾のようなもので、アメリカの伝統である。同じ過ちを、これからも幾度となく繰り返していくのだろう。

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