2014年10月22日水曜日

夫婦の仲が冷えるきっかけ

「夫婦仲良く死ぬまで暮らしたい」
こう願う夫婦は多いことでしょう。

ところが長年連れ添っていながら、ケンカをせず、仲のいい夫婦はそれほど多くありません。
何が原因なのでしょう?

先日私は、離婚したり夫の愚痴ばかり言っていたりする同僚女性たちに、夫婦仲が冷えきったきっかけを尋ねる機会を得ました。

「子はかすがい」のはずなのに

すると、子供が出来たことが一番のきっかけだと答える人が多いのです。

最初は一緒のベッド、一緒の布団で寝ていることが多いのです。ところが子供が生まれると、子供と妻は同じ布団で寝るようになり、夫と布団が別になります。妻は子どもにべったりかかりっきりとなります。夫の生活リズムと赤ん坊のリズムは異なるため、お互いに邪魔しないように、部屋を変えることすらあります。

この物理的な距離をきっかけに夫婦仲が冷え込んでしまうことが、どうやら多いようです。

もともと男と女は体温が異なるので、一緒の布団で寝るのは、お互いの身体にとって無理があります。新婚当初は苦痛を上回る愛情のお陰で一緒の布団で寝るのでしょう。

でも、子供ができたことをきっかけに距離を取ってみると、別々でいる方が自由で快適であることに気づき、夫婦で一緒にいることがバカバカしく思えるようです。

距離ができないのは

部屋を別にして寝るようになり、そのうちに顔を合わせなくなり、やがて家庭内別居のような状態となって、仲が冷え切ったり別れたりする、というパターンのようです。

でも、そうしますと、子供の出来た夫婦は、時間が経つと、必然的に仲が悪くなるものなのでしょうか? 日本ではそんなケースが多いのかもしれません。私の親やその周辺を観ていますと、愚痴のたれあい罵り合いが多いのは事実です。

でも、アメリカなどでは、年をとっても仲の良い夫婦が多いですよね。彼らと私たちの違いはどこにあるのでしょう?

考えれば、ハリウッドの映画に答えが隠されていました。夫婦の寝室のとなりに赤ん坊の個室があり、赤ん坊をベビーベッドに一人で寝かせるというシーンを何度も観たことがあります。Googleで調べると、欧米では一般的のようです。

欧米スタイルを学ぼう

私は以前、それを映画などで観るたびに、赤ん坊がかわいそうだと思っていました。母の体温を感じないまま赤ん坊が寝なくてはならないなんて!

ところが、赤ん坊に母親がつきっきりで面倒を見る日本のスタイルがきっかけとなって夫婦仲が冷えるのだとしたら、たとえかわいそうに思えても、個室に子供を寝かせることできっかけ自体をつくらないアメリカ方式が、俄然魅力的に思えます。

どうせ幼児時代のことなんて、子供は覚えてなどいやしませんよ。

私たち日本人の伝統では、夫婦が長年に渡って愛しあう姿を理想としてきませんでした。男尊女卑の封建的な日本では、出世した男は愛人を抱えるのが甲斐性です。「夫婦でユニット」という考え方がないから、公職にある人物の妻が表に出すぎることを嫌います。

ところが欧米では、夫人が夫の仕事をおおっぴらに手伝うことを良しとしますし、そのことをメディアが好意的に取り上げますよね。とてもうらやましい話です。

男女が仲良く愛しあうという、日本の伝統にないあり方を理想とするのならば、私たちは欧米の伝統に、今以上にいろいろと学ぶべきなのかもしれません。


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