2014年7月20日日曜日

エヴァ映画を「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」も含めてランキング形式で紹介してみた

『新世紀エヴァンゲリオン』がテレビ放送されていたとき、ドンピシャではまった世代だ。TVシリーズはもちろん、映画も今のところ、すべて観ている。

自分が夢中になって観ていた作品が、20年近く経つのに未だに人気があるのは嬉しい。世代を越えた感動の共有に感慨深いものを覚える。

エヴァンゲリオンはテレビ放映の後、エンディングに賛否両論が巻き起こり、数作の映画版が作られて一応の完結をみた。だが、そのあとに『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』と銘打たれた新しい物語が映画となって公開され、新たな議論が巻き起こっているようだ。

その新劇場版が来月の22日から3週連続で、日本テレビ系列の『金曜ロードSHOW!』で放映されることが決まった。

さらには、関東地域だけの話ではあるのだが、月曜から火曜にかけての日本テレビの深夜放送「映画天国」で、旧劇場版も放送されるという。

ファンにとっては喜ばしい限りといえる。DVDがいつでも借りられる時代とはいえ、何百万人という人々に同じ時間を共有できるのはテレビの特権だ。それを想像するだけではなく、今ではTwitterや2chなどで巨大な感動を共有できる。テレビ放映の喜びは、倍増する。

その映画シリーズを、独断と偏見でランキングにしてみた。作られた映画は短編も含めると7つだが、旧劇場版三作目の『DEATH (TRUE)² / Air / まごころを、君に』は前作と前々作を再修正したもののため、短編とともに除外している。



第1位 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』


ランキング形式では通常、下位から始めるものだろう。だが、5作品しかない上に、下位の作品は酷評する予定のため、ファンにとっては不快に思うかもしれない。そこで、不快に思った時点でこの記事を読むのをやめられるように、上位から紹介することにした。

新劇場版の1作目が、TVシリーズの内容から大きく変わらなかったのに比べて、この作品では新しいキャラクターが出てくるは、観たことのない使徒が現れるはで、エヴァファンの度肝を抜いた。新しい謎も加わり、今後の映画シリーズに期待を持たせた良作となった。

ネットでも考察が氾濫しているし、関連動画が有志の手によって、多く作られた。

第8の使徒、テレビ版では第10使徒であるサハクィエルが、TV版のペンキで描かれたハトよけの目玉のようなものだったのに比べ、カラフルになっていてひたすら美しい。


※テレビでは、日本テレビ系『金曜ロードSHOW!』にて、8/29(金) 21:00より放送予定




第2位 『THE END OF EVANGELION 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』


記念碑的作品であり、議論を巻き起こしたTVシリーズに一応のピリオドを打った。
改めてタイトルをキーボードに打ち込むと、長い。

TVシリーズの最後が、これまでの物語をぶったぎり、自己啓発セミナーの宣伝ビデオのようなとんでもない終わり方をしたため(だから伝説になったといえるが)、誰もが本当のラストを待ち望んでいた。

当初、監督の庵野秀明は、
「あれはあれで本当のラストだ」
と自己満足していたようだ。でも、満足しないファンの声に応える形で、『新世紀 エヴァンゲリオン』の中で語られた「人類補完計画」の全貌なども明らかにしてくれた。

綾波レイが巨大になって、気持ちの悪い泥人形と化して地球を覆うあの演出はすごかった。

ネタバレをするといけないので詳細は省くけれども、アスカがシンジにつぶやいたあの一言はきつかったな。


※テレビでは、日本テレビ系『映画天国』にて、8/25(月) 26:14(翌26日の早朝2:14ってことですね)より放送予定




第3位 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』

(真希波マリがいないことに注目)
TVシリーズを一応完結させた『Air/まごころを、君に』の10年後に、TVシリーズを再構築した作品。

10年後に公開されたとき、
「ええ、今さらエヴァかよ」
と思った人もいるかもしれない。かくいう私もそうだったが、観た人のの評判があまりによかったので重い腰を上げて観に行って、結果、良かったと思ったのがこの作品だ。

アニメ技術は日月進歩だ。10年も経つと、スタッフの技術も進化している。一度観たストーリーなのに、飽きさせず、テンポよくストーリーが進んでいくので観ていて小気味よかった。新劇場版を観ることを誓わせた作品だ。

私は昔から、ヤシマ作戦の標的となる第5使徒のラミエルが好きだった。週毎に怪獣が襲ってくるなんて、単なるウルトラマンの亜流じゃないか、と思いながらテレビを観ていたときに、この使徒が現れて、エヴァを見なおした経験がある。

その使徒が、映画版では第6の使徒としてパワーアップして現れる。正八面体から様々に変態する様子は圧巻。さらには、シンジたちが月を背景に語らうシーンは美しいの一言。


※テレビでは、日本テレビ系『金曜ロードSHOW!』にて、8/22(金) 21:00より放送予定





第4位 『シト新生』


ひどかった。

TVシリーズの謎に応えるという名目で作られた作品。当時は今ほどインターネットが発達していなかったため、『シト新生』の評判がわからないまま、TVシリーズのラストに納得いかなかった人々が続々と映画館に詰めかけた。この作品は、彼らを一様に失望させたのではないか。

TVシリーズ(第1話~第24話)を再編集しただけの前半部分『DEATH』編に、観客の誰もがいらだっていた。不服そうなささやき声があちこちで漏れており、私もTVシリーズの感動がなければ席を立っていたに違いない。

休憩をはさみ、第25話を完全リメイクした後半『REBIRTH』編でようやく、気持ちがたかぶってきて、最後の最後でEVA量産機がジオフロントの上空を飛び回り始めたときには、映画館中に「おお―っ」という興奮の声が沸き起こった。

そこで、唐突なエンド。

とたんに、「ええーっ?!」というブーイングが館内にこだました。誇張ではなく、観客全員が映画館で落胆の声を上げたのである。私はパンフレットを買う気になれず、肩を落として映画館を後にした。


※テレビでは、日本テレビ系『映画天国』にて、『EVANGELION:DEATH (TRUE)² 』というタイトルで8/18(月) 25:59(翌19日の早朝1:59ってことですね)より放送予定。

これは、『シト新生』があまりにひどかったために、後半部分を作品として作りなおしたものらしい。




第5位 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』


劇場版の最新作であり、私に、
「エヴァはもういいや」
と決意させた駄作。

作画はたしかに良かった。新キャラもなかなか魅力的だったし、渚カヲル君との交流シーンも、腐女子にとっては感極まるものだったかもしれない。

でも、話を広げ過ぎだ。TVシリーズもストーリーの収集がつかなくなって、多くの謎を残しつつようやく完結をみたというのに、新たに謎を増やして、まったく別の物語を展開して、話を広げてどうする?! と、一緒に観に行った知人と同じダメ出しで一致した。

エヴァという良コンテンツを作り上げたのはいいものの、その後、国民を総動員するような作品をつくり上げるまでにはいたっていない庵野秀明が、エヴァシリーズを使って自身の可能性に挑戦しようとしているのかもしれない。だが、それではこの作品に感動した人々に混乱を招くだけじゃないの? 新しい物語は新しい作品でやって欲しい。

あのコスプレは、キャプテンハーロックかよ。似合ってねえよ。

もう二度と、エヴァの映画を観に行かないと固く心に誓った。

公式サイトの雰囲気は、静かで美しくて、一番好きなのだけれども。


※テレビでは、日本テレビ系『金曜ロードSHOW!』にて、9/5(金) 21:00より放送予定




以上、賛否両論はあると思うけれども、エヴァンゲリオンの映画版に順位をつけて紹介してみた。「エヴァ祭り」でエヴァに浸ろうと思っている方々や、初めてエヴァンゲリオンに触れる方々の参考になれば、幸いだ。

ちなみに漫画版のエヴァンゲリオンは、18年間の連載の末無事完結、今年の11月に最終巻である第14巻が発売されるようだ。

エヴァゲリオンのパチンコ台は、今も人気が根強い。スロットの中の「生命の鼓動」は、名作の評判も高い。アニメイトでは、エヴァンゲリオン関連のグッズはいまだに人気があるという。偉大な作品なのである。

この記事を書くうちに、エヴァを観ていた頃に感じていた、青春時代の甘酸っぱい記憶を思い出した。

映画版の最終作の公開も、数年以内にひかえている。

最新作が公開される頃には、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』で途絶えた私の興味も復活しているかもしれない。



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