2014年7月9日水曜日

100人に1人の特徴が3つあれば、100万人に1人になれる

覚醒剤取締法違反の容疑で逮捕されたASKA被告が保釈された際に、ファンとしてインタビューに答えていた女性がTV局の仕込み、ヤラセではないか、と疑う記事が、数日前から出回っています。

★ やらせインタビューでお馴染みの“いつもの女性”、いろんなところに出まくっててワロタwww 名前は小比賀志帆さん?
★ TBSでヤラセ発覚? ASKA保釈時のファンインタビューに「いつもの女性」登場
★ 秋本志保=小比賀志帆?
★ 街頭インタビューでサクラを多用した偏向報道で数多く出演する売れっ子サクラ劇団員がTwitterで話題に

ところがこれに対して、彼女を取材したことのあるライターが、Twitterで彼女の正体を明かしたことで、騒動が収束に向かっているようです。
★ 「彼女はガチです」 「やらせ」疑われた“ASKAファン”の正体 ライターが取材記事を公開

彼女は、秋本志保、あるいは小比賀志帆という香川県出身の女性のようで、裁判の傍聴をするのが趣味だそうです。

もっとも、ただの傍聴マニアという説明だけでは、過去にギャルメイクでテレビに出ていたり、超エリートとしてテレビに出ていたりした過去を説明できません。
推測するに、彼女が傍聴マニアであることは確かなのでしょうが、同時にどこぞの劇団員であり、TV局のスタッフも兼ねている女性なのでしょう。

傍聴マニアは、大勢います。でも、その中で顔出しOKで、テレビで使えるコメントを言える人は、限られてくるでしょう。さらに、あとあとテレビ局と「やっぱり放送はやめて欲しい」などと言いいだして、揉める可能性のない女性は絞りこまれてしまいます。

たとえば、こういった画像。
カウンターデモを行っている女性をテレビで大きく取り上げたことで、あとあと大問題となるかもしれません。ヘイトスピーチをやるような輩から、もしかしますと絡まれる可能性もあります。因縁をつけられ、傷つけられる可能性がないとは言えません。

彼女がそれなりの覚悟をもっていることは、何度か顔を合わせたことのあるテレビ局のスタッフならば、みな知っていることでしょう。結果、彼女が興味のある場所に現れれば、彼女を見つけたスタッフが彼女を撮影し、彼女に取材をし、彼女1人のコメントが、あちらこちらのテレビ局で使われることとなったのではないでしょうか。


ところで、面白いと感じたのは、見た目がパッとせず(失礼)、地味でファッションにも興味を持たないにも関わらず、いくつもの特徴が重なった結果、彼女がいくつものTV局にとって便利で得難い人材となっている、という点です。

よく、これだけ大勢の人間が全国で競う中で、自分だけが秀でることは大変だ、と嘆く声を聞きます。

でもこの女性のように、他人が興味を示さないような趣味(傍聴マニア)をまずひとつ持ち、そこから、劇団に所属しているけれどもプロではないこととか、適切なコメントを出せるとか、いろいろな特徴を一つ一つ増やしていくことで、オンリーワンになることは十分可能なのです。

表題にも掲げたとおり、100人に1人の特徴が3つあれば、
1/100×1/100×1/100=1/100,000,000
の人材となる計算となります。

たとえば、彼女がもしも『裁判傍聴しちゃいました! 有名人の素顔はこんなにおもしろい!』という本を書いたとしたら。これだけ有名になったのですから、誰も知らない人が書くものよりもはるかに売れることは間違いありません。

100万人に1人の人間を、目指してみようかな。


2014年7月8日火曜日

ジョブズはやっぱりすごいと、佐藤可士和や安藤忠雄の仕事と比べて思った

最近、セブンイレブンのコーヒーをよく飲みます。某サイトで海外の人が絶賛している、という内容のものを読みまして、興味をもったからです。たしかに、苦味が強くて、ほんもの、という気がします。

ところが、セブンイレブンのコーヒーメーカー、表示がわかりにくくて困ります。

初心者は店員に尋ねなければ、どのボタンを押せばいいのかわかりません。朝の忙しい時間に、店員がレジを離れて教えてくれるまで、辛抱強く客が待つ、という風景をよく目にします。

デザインはシンプルですが、使いにくいために不快。でも、不満をぶつける相手が誰だかは、わかりませんでした。

ところが、下記の記事を呼んで不満をぶつけるべき相手がわかりました。

★ かっこいいデザインにする→利用者が分かりにくくなる→貼り紙されてデザイン崩壊

ああ……佐藤可士和(かしわ)かぁ……。

私デザインにうとく、デザイナーの知人から数年前に教えてもらうまで知りませんでしたが、彼に言わせれば、
「知らないなんて、常識をうたがう」
というレベルの超有名デザイナーだそうです。妙な名前だったので名前はすぐに覚えましたが、あのユニクロのロゴをデザインした方といえば、一般のかたもわかるはず。

セブンイレブンとは長年のつきあいのようでして、その縁でセブンイレブンが社運をかけたコーヒーメーカーのデザインも手がけたのでしょう。しかし、評判が悪いですし、実際私も、佐藤可士和デザインであることを知らずに、
「わかりにくいなぁ」
と不満を持っていたのは事実。客を無視したしかけを始める企業は、だいたいマクドナルドのように顧客離れが始まりますな。

もっとも、不便は承知の上、それよりもデザイン性を優先するべきってな考えなのかもしれません。多少の不便を我慢してでも美しさにこだわるべきだ、という考えで有名なのは建築家の安藤忠雄御大ですが、下記の記事を読みますと、その実害ははなはだしい模様です。

★ 近所の安藤忠雄住宅がわずか9年で解体されています・・・

リンク先に飛びますと、笑ってしまうほどいびつな建物が海沿いに2つ、並んでいます。こんな海風の強い場所で不安定な建物を建てれば、建物がすぐにダメージを受けてしまいそうだと最初から分かりそうなものです。

解体されることになった理由は、上記記事の続報を待たねばなんとも言えませんが、安藤忠雄はもともとそういう建築家なので我慢しなければならないとしても、コスト的なダメージは、かなりのもののようです。

私は実のところ、こういうものは面白いと思いますし、カネがあるなら、別荘に不便でも美しい建物がひとつ、あってもいいとは思います。

でも、今の余裕のない世の中には、デザインは実用的であってほしと多くの人が思うでしょう。それを考えました時、改めて、ジョブズという人物がいかに偉大だったのかを感じました。彼は、何百万という人々が理解できて、そして美しいデザインのものをつくり上げることに成功したのですから。

私がiPodを使ったとき、マカーがアップルコンピューターを絶賛する理由の一端を知った気になりました。直感的に早送りの方法が分かったからです。感動しました。この感動は、今でも記憶にとどまっています。

昔、柳宗悦(やなぎむねよし)という思想家は、「用の美」という概念を唱えました。
日常的な暮らしの中で使われてきた手仕事の日用品の中に「用の美」を見出し、活用する日本独自の運動。21世紀の現在でも活動が続けられている。
簡素なデザインは"禅的"あるいは"日本人的"と言われることが多く、日本人建築家やデザイナーは、その文化的な背景を含めて世界から評価されています。それなのに、簡素な精神の背後にある"用"(よう)がないがしろにされるのは、いかがなものでしょうか。

2014年7月7日月曜日

計画を立てずに目標に近づくという生き方

目標を達成するために、がっちりと計画を立てた上で実行しようと、多くの人がするはず。

目標、計画、実行……こう聞いて、「PDCAサイクル」のことが頭に浮かんだ人も、多いかもしれません。

Plan(計画):計画を作成する
Do(実行):計画に沿って実行する
Check(点検):実行した結果を確認する
Act(改善):計画を見直す

上記の4つの段階を繰り返すことで、目標を達成できる、というのが「PDCAサイクル」です。


計画の実行が苦手

ところが私、お恥ずかしながら計画を実行することが大の苦手です。

計画に、実行できるような分量を計算して詰め込むのですが……。

ところが計画通りにいかないことが多くて、結局尻すぼみになってしまいます。今までうまくいったのは、むしろ計画をたてずに始めたことばかり。

そんな自分がはがゆくて、罪悪感を抱いていました。

宮部みゆきはプロットを作らない

目標達成のために計画を立てないということは、プロット(構成)を作らないまま小説を書き始めるようなもの。短編小説ならばともかく、長編小説でそれがうまくいくはずもありません。

人生は一冊の小説のようなものだ、と考えていた時期にそう考えていたこともありました。でも、次の記事を読むと、どうやらそうとも言えないようです。

★ 宮部みゆきはプロットを作れない
たいていの作家は、最初にプロットを作り、それが出来てから小説を書き始める。
では宮部みゆきは何も考えてないのかというと、もちろんそうではない。
宮部みゆきは小説を書く前に言葉にしてしまうと「(アイデアが)逃げてしまう」という感じがするそうだ。
だから、言葉にはせず、イメージで考えているようである。
書く前に、どういう話にするかというのは、ある程度決まっていて、資料なども読んでいる。
言葉を超えたところで話を考えて、そのイメージを書き起こしていくのだろう。
だが、それがゆえに、連載小説だと、後から書き直すことが多いそうだ。

宮部みゆきといえば、長編ミステリーの女王と言われている人物です。彼女の著書『火車』を夢中で読みました。


クレジットカードや借金で身を持ち崩した女性が犯した犯罪を、休職中の刑事が少しずつ解明していくこの長大な物語は、読み始めたら止まりません。

「こんな素晴らしい小説を書く女性がいるのか」

小説を読み終わった後、興奮がしばらく収まらなかったことを覚えています。

これ以外にもたくさんの傑作をものしている宮部みゆきが、プロットを作らない、いや、作れない。それに私は、天啓に似たものを感じました。

「計画なんて、実は立てなくてもいいんじゃないのか?」

計画を実行するだけの人生はつまらない

上記記事にも書かれていますが、宮部みゆきがプロットを作らない理由は、
「プロットを作ると小説を書くのがつまらない」
からだそうです。

分かります。私が計画を実行できないのは、計画をコツコツと実行する過程が、つまらなくて、嫌でたまらないからです。味気ないし、楽しくないのです。

目標を立てて計画を作成して実行する……この一連の流れを楽しんでやれる人も、いるのでしょう。でも、それができるのは才能です。とすると、逆にいえば、その才能がない人もいる、ということでしょう。その影には、計画を実行できても、目標達成だけが目的となり過程を楽しめなくなった人は、その数倍、いるということになるでしょう。

要は、自分がどちらのタイプなのかを自覚して、自分にあった方法を取ることが大切なのではないでしょうか。計画を実行できるタイプは、しっかり計画を立てればいいのですし、逆に、計画を実行するうちにやる気が削がれてクソつまらない気分に毎回おちいる人間は、それ以外の方法を考えればいいのです。

人間、いろいろなタイプがある

目標を達成することは、誰にとっても叶えたいことの恥ず。でもそのための方法は、計画を立てて実行するだけではありません。宮部みゆきのように、プロットを立てずに長編小説をかくことが可能ならば、計画を立てずに目標を達成することも可能でしょう。

え? 上記記事によれば、宮部みゆきは結局、書き直すハメにおちいっているじゃないかって?
だが、それがゆえに、連載小説だと、後から書き直すことが多いそうだ。
プロットがかっちりと決まってないため、いざ書いてみると整合性がとれないことがあるようである。
三人称で書いたものを一人称に直すこともあるそうだ。
連載して単行本にならずお蔵入りした作品もたくさんあるようである。
非効率的だという自覚があるようである。
おっしゃるとおり。

では、人生はやり直せないものなのか? そんなことはありません。何度もチャレンジして、花開けばいいのです。

計画を立てて実行できる人間は、何度も目標を達成できることでしょう。でも、それは短編小説をいくつもものにするのと同じです。その積み重なりを重厚な群像劇としてつくり上げることができるのはバルザックのような力量ある作家にのみ許された行為。失敗しながら楽しみながら、ある目標に向かって進んでいく長編小説をものにするほうが、もしかしますと簡単かもしれません。

毎日何をすれば続けられるのか、自分にとって何が楽しいことなのか、じっくりと検討することをお勧めします。

計画を立てなくても、毎日やることで、目標に近づくという方法もあります。

禅宗では、悟りを目標として計画を立てて座ることはありません。

「ただ、座れ(只管打坐)」

それが禅で求められることです。「悟る」という目標は大切だけれども、坐禅中には「悟りたい」という気持ちを捨てなければなりません。計画を立てるのではなく、毎日繰り返しひたすら座る。その果てに、悟りが得られます。

禅宗は、日本人の感性にたいへん近い宗教だと言われています。日本人には、最後の審判に向けて計画を立てて日々の生活を送り、救済の時を待つ、というキリスト教型の生き方が合わない可能性すらあります。

計画立てなくても、幸せになれる

計画を実行できなくて、自己嫌悪に陥っている人。

心配ありません。計画を実行することよりも、目標に向かって毎日を楽しむこと、楽しみながら努力することに、注力してみてください。

それは、目標達成の一瞬の喜びのために過程を犠牲にする生き方ではなく、過程を楽しみ、毎日を喜びとし、目標達成を忘れてしまううちに、いつのまにやら目標を達成してしまう生き方です。