2014年11月5日水曜日

会社名は前株よりも後株にするのがベスト

事業を起こして社名をつけるときに悩むのが、
「前株か、後株か?」
という問題です。

前株(まえかぶ)というのは、
「株式会社◯◯」
と、社名の前に企業形態である「株式会社」をくっつける表記方法。

後株(あとかぶ、ときどき「うしろかぶ」と読む人も)というのは、
「◯◯株式会社」
と、社名の後に「株式会社」という言葉をくっつける表記方法。

どちらのタイプもよく目にします。Web界隈ですと、前株としては「株式会社はてな」「株式会社サイバーエージェント」などが有名ですし、後株としては「ヤフー株式会社」「楽天株式会社」などがすぐに頭に浮かびます。

経営の専門家によれば「どちらでもいい」そうです。

★ 会社名の前株と後株
ご質問の件ですが、前株、後株で明確なメリット又はデメリットはございません。
語呂や個人的な好みで決定して頂いて良いと思います。
スッキリとした回答が小気味いいですね。

歴史のある会社は後株に、新興企業は前株にする傾向が強いという程度の差異はあるものの、両者に法的な差異はないようです。そんなことが、「会社名は前株・後株どっちが良い?会社名は何文字まで?似た会社名を付けると訴えられる?~会社起業の道標」という記事でまとめられていました。

上記の記事では、「鈴木です」という特殊な社名だと、後株の方が会社だと認識されやすいという結論を出していますが、せっかくですから、前株のメリットについて述べてみます。

前株のメリットは、名乗った時に認識されやすい、ということです。

相手の言葉を認識するにおいて、心理学的には、最初の0.3秒は注意力が散漫になりがちなため、名乗られた社名の頭の部分が聞き損じられる可能性が高いのだそうです。

初対面の人に、社名を名乗る際に、
「◯☓株式会社の、△△です」
と名乗った時に、最初の「◯」の部分が聞き取ってもらえない可能性がある、ということです。

だから後株の社名の社員は、前株の社名の社員よりも、
「もう一度社名をおっしゃってください」
と言われる確率が、やや高い、ということになります。

前株だと、「株式会社……」と言った時点で、相手の脳が、
(お、社名を名乗るんだな)
と準備体制に入るので、続く社名を聞き逃しにくいのです。
この若干の差が、競争の激しいビジネス社会で何十年もの間に積み重なり、大きなアドバンテージとなる、という反論が考えられるでしょう。

ただ、私の個人的見解としては、上記ブログと同じく、後株を推奨します。

私はバックオフィスの経験が長いものですから、事務処理上の観点から考えてしまいます。お恥ずかしい話、いろいろな会社を渡り歩いてきました。大手の会社の裏側もある程度知っています。私のつたない経験から言いますと、断然おすすめするのは後株です。それはなぜか?

後株の社名は、整理されやすく、オンライン上でも把握されやすいんですね。

いろいろな企業のデータ管理状態を見てきました。どこの企業も、データ入力は人力です。それを行なうのは現場の社員。営業現場の社員が全員、データ整理がうまいわけじゃありません。それにコンピューターが大幅に導入されて、まだ10年とちょっと。それまで蓄積された、お得意先、取引先、あるいは顧客法人の社名のデータ入力は、かなりいい加減です。

「カブシキカイシャ◯◯」
のこともあれば、
「カブシキガイシャ◯◯」
と、濁点がある場合もあります。

あるいは、略称で、
「KK◯◯」
としているところもあれば、
「KG◯◯」
としていることもあります。

それだけではなく、
「(カブ)◯◯」
や、
「(カ)◯◯」
といった略号で登録されていたりとか。

最初から、統一した基準で入力させていれば問題ないんですけれど、ビジネス上ではそれよりももっと決めなければならない諸問題が山積みですから、こうした些事はだいたい後回しです。
「データ入力の際のフリガナ入力の統一基準」
という細かな問題にまで頭が回る経営者はいませんし、そこまで決めなければいけないと気づく現場マネージャーも少ないのです。

そうしますと、大手であればあるほど、大勢の入力者がてんでバラバラに社名をオンライン上に登録していたりします。最近はデータセンターでデータ入力している場合が多いですが、最初にルールを決めていなければ、それぞれのキーパンチャーが勝手な基準でフリガナ登録することになり、気づいた時にはさまざまなフリガナ方式が混在する破目に陥るのです。

ただ、現場の通常の業務には差し支えないレベルの差異なので、大体の場合、ほっとかれます。電話番号で紐付けしているところが多いし、検索機能を使えば、社名のみで企業を特定できるところがほとんどなので、業務に支障が出ることは、滅多にありません。

ところが、この「滅多に」というのが曲者。ときどきは、業務に支障が出ることがあるんですね。

人間だからいろいろなミスがしょっちゅう発生しています。電話番号を一桁間違って入力されていたり、連ら気さくとして社長の携帯番号しか登録されておらず、社長が急に携帯電話を変えてしまっていたり……。

そして社内の顧客管理システムには、なぜか、前方検索しかできなかったり、前株後株を取り除いて検索できない仕様になっているものが、異常に多いのです。

そうしますと、前株の会社の社名がデータ上で特定できないということがときどき起こります。

そんな場合、バックオフィスではもう大変。社員総出で、「カブシキカイシャ◯◯」で検索したり、「(カ)◯◯」で検索したり。バカバカしいことで時間を取られ、待たされる側はイライラ。そんな経験、今までありませんでしたか?長時間待たされる方は、まさか自分のところの社名が前株だったせいで調査が遅れているとは思ってもいないはずです。

そりゃそんなトラブルに巻き込まれること、滅多にありませんよ。でも、こういう些細なことで将来のわずかな時間を少しずつ奪っていくとしたら、考えものです。

超一流企業と言われる企業の内部データ管理で、フリガナのデータ入力がいかにいい加減か、そのためにどんなトラブルが頻発しているかを見てきました。こだわりがないならば、断然私は後株をオススメします。

これからの時代、フリガナで間違われない社名をつけていく、という工夫も大切になるかも。たとえば「KDDI]という社名だと、「KDDI」とアルファ ベットで入力される場合もあれば、「ケーディーィーアイ」と入力される場合、「ケイディディアイ」と入力される場合などいろいろあり、同一社名と認識されない場合があるそうです。こうした細々とした点も、社名を考える際に参考にしていただくと幸いです。

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