2013年7月2日火曜日

有吉のタレント本「お前なんかもう死んでいる」が思ったよりもよかった

お前なんかもう死んでいる プロ一発屋に学ぶ「生き残りの法則50」 (双葉文庫)
お前なんかもう死んでいる プロ一発屋に学ぶ「生き残りの法則50」 (双葉文庫)

以前「猿岩石」として一世を風靡したものの、そこから鳴かず飛ばずの時期が7、8年続いた後、再ブレイクした有吉弘行がそれまでの間に考えてきたことを綴った『お前なんかもう死んでいる』。


単なるタレント本と思って手に取ることもなかったが、どこのサイトだったか忘れたけれども激賞していた記事を読んで、思わずアマゾンをポチッと押してしまった。

読んでよかった。大抵のことはすでに彼がテレビでも発言していることなので、それほど目新しいことが書かれているわけではないものの、押しつけがましい自己啓発本が多い中で、ネガティブに物事をとらえ、斜に構えながら、二度目のブームを作り上げた彼からは、学ぶことが多い。何より、肩の力が抜ける。

たとえば彼は、潰れた時のショックが大きいので、夢や希望を持つな、と言う。
パチンコだって、開店前から並んで気合い入れて行くから負けたときショックなんですよ。時間空いたからってちょこっと2時間ぐらい空いたときに行った方が勝てたりするんですよね。みんなが口にする夢とか希望なんて、しょせんその程度のもんなんですよ。

成功者の中には、有吉のようなスタンスの経営者が案外、多いのかもしれない。有吉はたまたま売れっ子のタレントだから、売れることが分かっているため、本を書くことにした。だが、普通はこういうネガティブな本は売れないから、ネガティブ型の成功者は本を書こうとはしない。そして巷には、ポジティブ型の成功者の言のみが氾濫することとなる。

「寂しい」から後輩を誘って酒を飲みに行くのは金の無駄遣い、という指摘もよかった。
そのときに思ったのが、「”寂しい、寂しい”って言っているけど、そんなに寂しいのかな?」ってこと。ゲームしてりゃ寂しくなかったりするし、マンガ読んでりゃ全然寂しくないし。よく考えてみると、実際はそんなに寂しいんじゃないかなって思ったんですよ。金遣って誰か誘うぐらいなら、「寂しい」と思わなきゃいいんじゃないかって。
そうそう。社会からプレッシャーを与えられることが多い。
「コミュニケーションを取らなくちゃいけない」
なんてね。

だから、不安がじくじくと湧き出す。他人とつながらないと不安に感じる。けれども、今の都会じゃ一人でも楽しめる娯楽がたくさんあるので、社会のプレッシャーに押しつぶされなければ、友達がいなくても苦痛ではないのだ。

この本を読んでいると、一生懸命努力していくのがばかばかしくなり、
「身の丈でいいから幸せな生活を送れればいいや」
という当たり前のことを改めて感じるようになる。

人生に迷っている人は、こういうダメ人間の勧め的な本を読めば、鬱病にならなくて済むかもしれない。ネガティブな者は、ネガティブに考えてホッと安心しよう。

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