2013年7月22日月曜日

朝起きたら、渡邉美樹が当選していた/見果てぬ悪夢の始まり

  |l、{   j} /,,ィ//|     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ     | あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
  |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |     < 『おれは奴が落選したと報道機関の確報を信じて
  fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人.    |  寝て起きたら、いつのまにか当選していた』
 ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ   | 催眠術だとか超スピードだとか
  ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉.   | そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
   ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ. │ もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
  /:::丶'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ \____________________

昨日の夜、渡邉美樹落選確実の報が出たので、
選挙とはドラマだ。一人一人の小さな意思の集合なのに、時に思いもかけない結果を生み出す。
今回、自民党がこれだけ圧勝したにも関わらず、渡邉美樹(わたなべ美樹)は落選した。飯がうまい。
という記事を書いて、アップして寝た。そして起きたら、「渡邉美樹当選」のニュースですよ。最初は、まだ夢でも見ているのではないかと思って、自分の認識力を疑った。

なんというメイクドラマだろうか。いくら選挙がドラマだと言っても、バッドエンドは観たくなかった。
正直驚きである。ここまでうまく選挙で腫瘍を取り除いてしまうとは、日本人は素晴らしい。ブラックジャックも顔負けの神業だと思う。
などと3時頃にアップしたブログには脳天気にも書いたけれども、日本人はそこまで素晴らしくなかった。

それに、ブラックジャックの手術の成功率は9割。あとの1割は失敗に終わっている。

ブラックジャックの恩師である本間丈太郎も、失敗は手術につきものだと喝破していた。
ましてや選挙である。失敗はつきものだ。いくらネット民があがこうとも、神の見えざる手は、渡邉氏を選んでしまったのだ。

これから6年間、彼は一生懸命に議員として働くのだろう。目的のためには手段を厭わない彼のことだ。長老連中に手練手管で取り入り、数年後には副大臣になっているかもしれない。

ワタミグループが摘発される可能性も低くなった。なにしろ、議員在籍中に暴力団との交際がバレても愛人への暴力がバレてもプロレスラーを使った恐喝事件に関与しようとも起訴されないのが議員というものだ(すべて横峯良郎のことだけど)。

堀江貴文が2005年の選挙に落選した後、逮捕されて実刑を食らった。もしも彼が当選していたら、たぶん彼が逮捕されることもなかっただろうと言われている。議員はそれだけ、守られている。民主主義の要の部分だから、どれほど愚かな人間であろうと、いや、愚かな人間であるからこそ、彼らを守ることが自分の身を守ることであることを司法も官僚もよく知っている。これからワタミグループも、余程の法令違反をしない限り、6年間は安泰のはずだ。
自己啓発や成長哲学の成れの果ての姿を、そこに見るからだ。
「夢を信じよう」
「夢を文字にして壁に貼ろう。周囲に言いふらそう」
「夢は実現するためにある」
などの、自己啓発書には必ず書かれていることをそのまま実行し、「夢」を実現した彼の築き上げた王国は、法令違反もなんのその、社員を奴隷のように働かせて恥じない独裁国でしかなかった。
と昨日アップしたブログに書いたように、彼の夢は今回もかなった。

そういえば、あの手の自己啓発書に、コンプライアンスだとか倫理について、大きくページを取ったものを寡聞にして知らない。成長哲学にはまる人間は、たいてい「自分」のことしか考えない輩が多い。
浅見帆帆子というプチ自己啓発書を乱発している作家がいるけれども、彼女は渡邉美樹の「お友達」なのだそうだ。彼らの正体見たり、である。
とも書いた。彼女が渡邉美樹を応援する動画も観た。

 ★ あなたにはこの世で成すべき使命が必ずある


今では彼らをおぞましいと思う。
「自分は善である」
と信じきって、批判を受け付けず常識を無視し、その周囲で他人がどれほど苦しもうとも、
「努力が足りない」
「メディアを信用してはいけない」
と言って笑って無視出来るところに吐き気を覚える。あれだ、歯医者になろうとして3浪した兄に向かって、
「兄さんには夢がないね」
と言って殺された女性がいたけれども(渋谷区短大生切断遺体事件)、目の前で苦しんでいる人間に平気でそう言えちゃう感覚が、彼ら夢信者の特徴と言える。鳩山由紀夫と同じ類だ。絶対的な自己肯定感。自分の富や幸福を決して弱者に分け与えないくせに、弱者には痛みを強要する身勝手さ。

……でも、それが成功者にとっては必要な資質なのかもしれない。

いずれにしても、もう終わったことだ。今週はこうして始まり、そして6年間、いや、もしくはそれ以上の期間、見果てぬ悪夢を私たちは潜在意識のどこかで見続けることになる。

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