2013年3月4日月曜日

精神疾患は遺伝子が原因?

昔は精神病患者が家族にいることを、世間に徹底的に隠そうとした。

身内に頭がおかしい者がいることが世間に知られると、縁談が破談になったり社会的地位を失ったりすることがあったからだ。

それがばれないように、精神病患者の周囲は、大変な気を遣う必要があった。

当時は、精神病を発症した人間は、座敷牢と呼ばれる檻のついた部屋や土蔵に閉じ込められて、一生を飼い殺しにされる。
可哀想なもので、現代ならば投薬治療やストレスケアなどで治るような何十万人、何百万人という患者が、人知れず一生を終えていた(現代でも同じような隔離施設はあるようだが)。そして、彼らの家族も目立たぬよう、世間から身を隠して生活する者が多かった。

一部から嫌われるのはしかたがない。精神疾患にはある程度の遺伝性があることは、私達は経験的に知っている。

もっとも、この手の偏見を持つのは、当時も現代も、知識のない無教養の人間のみ。たとえば明治の大起業家として知られる渋沢栄一というとびっきり優秀な人物がいるのだが、
 退官後間もなく、官僚時代に設立を指導していた第一国立銀行(第一銀行、第一勧業銀行を経て、現:みずほ銀行)の頭取に就任し、以後は実業界に身を置く。また、第一国立銀行だけでなく、七十七国立銀行など多くの地方銀行設立を指導した。
 第一国立銀行のほか、東京瓦斯、東京海上火災保険、王子製紙(現王子製紙・日本製紙)、田園都市(現東急電鉄)、秩父セメント(現太平洋セメント)、帝国ホテル、秩父鉄道、京阪電気鉄道、東京証券取引所、キリンビール、サッポロビール、東洋紡績など、多種多様の企業の設立に関わり、その数は500以上といわれている。
彼の5歳上の姉は精神病だった。そのことを公言している。しかし、彼の子孫の縁談には何も影響がなかったどころか、今に至るまで良家と縁組を繰り返している。

澁澤龍彦のような著名なフランス文学者なども多く輩出している一族なのだから、彼らと縁組した者達は、その種の偏見がないお陰で、一族の隆盛を誇ったといえる。だいたい、家系に精神病を患った者がいないところの方が、珍しいのだ。多少頭がおかしい程度のほうが、優秀となるかもしれないし。バグのあるからこそ、人類は進化してきたのだ。

偏見を晴らす一番いい方法は、ブラックボックスを解明することだ。

人間は得体のしれないもの、解決策のないものを忌避する本能を持っている。エイズやハンセン氏病は、治療する方法が見つからなかったときは、大変な嫌悪感を持たれていた。ところが今では延命法や治療法が確立したお陰で、偏見の目を向けられることが少なくなった。

よって、精神医学は精神病がなぜ起こるのかを、徹底的に解明するべきだろう。

研究の結果、精神病に遺伝子が大きく関与していることが分かったとしても、だ。

★ 自閉症、鬱病、統合失調症、躁鬱病、ADHDに関連性?
 一般的に、自閉症や鬱病、統合失調症、双極性障害(躁鬱病)、注意欠陥多動性障害(ADHD)は、同じ精神病という事以外の共通点があるとは思われていなかった。現れ方はそれぞれ異なっており、たとえば、自閉症はたいてい社会からの引きこもりや言語障害を引き起こし、鬱病に苦しんでいる人々はいちじるしい精神活動の低下を患っている。
 しかし、新しい研究によれば、5種類の重度精神疾患は、同じ遺伝的危険因子を共有している可能性があることがわかった。医学雑誌 『ランセット』で発表された研究によれば、ある特定遺伝子の変異によって、もっともありふれていながら治療が大変困難な、5種類の精神疾患となる危険性が増加するという事実が初めて明らかにされたのだ。
(中略)
 ただ、この遺伝子変異が必ず精神疾患を引き起こすというわけではないと、(研究成果を発表した)スモーラー氏は語る。
「今回の発見は、遺伝地図のうちのごく一部に関するものでしかありません。それぞれの精神疾患には、何千とは言わないまでも、数百の遺伝子が関わっているはずです」
(中略)
 この研究は、今後、鬱病のような精神疾患を、患者の症状の現れ方ではなく、生物学的、あるいは遺伝学的な疾患をもとにして分類するという、これまでと全く異なった仕組みへ変わっていく可能性を秘めている。そうすれば、精神疾患のもつ汚名を晴らし、癌や糖尿病のような生物学的な問題と同じようなものだとして、患者を勇気づけられるのに役立つのではないだろうか。
「その一助となることが、私達の望みなんです」
 と、スモーラー氏は言う。
「現在の精神疾患分類方法は、ほとんどの場合、見た目の症状にもとづいていて、原因にもとづいていないのですから」
日本でも報道されたこのニュースは全世界の人々に大きなインパクトを与えたようだ(私的には、アメリカでも精神疾患の患者への偏見がまだまだ残っているということの方に驚いた)。このニュースに対するアメリカ人の反応は、次の通りである。
"鬱病、ADHD、双極性障害、統合失調症、それから「民主党」と自閉症の間には驚くようなつながりがあるんだ。それは本当だって!"

"私は躁鬱病とADHDにかかっている。私はときおり、そのことが嫌でたまらなくなる"

"俺も躁鬱病だ。そのお陰で妻や家族などに、時々ひどい態度をとってしまうんだ"

"……まあ、私が薬を飲むのを忘れない限り大丈夫だ"

"自閉症は精神疾患じゃないよ。これは発達障害だ。"

"製薬会社にとっては打ち出の小槌だね。"

"私は、精神障害者と一緒に働いている。そのうちの一人は一卵性双生児で、統合失調症だったんだけれども、もう一方はそうじゃなかったんだ。彼女は1950年後半に、10代で妊娠した。当時は大きな問題となり、そのストレスが彼女を壊してしまったんだ。一般的に、精神病になるかならないかは多くて半々じゃないかと思うんだ"

"この精神病に共通していて、疑う余地がないのは、人間がかかるもんだということだね。"

"精神「障害」を持つ人々が他人と異なる考えを持つことのどこが問題なんだ? 病気でも疾患でもないんじゃないか?"

"ほとんどの精神科医自体が心理療法を受ける必要がある"

"私の再婚相手の孫娘は、万引きのためにつかまったことがある。彼女の母も、祖母も、曾祖母もね"

"妊娠中にアルコールを飲む女性の影響を考察するべきだ。5種類の精神疾患の引き金となっている可能性がある"

"一方では、私たちがこういう精神疾患原因となる遺伝的要因があるといい、もう一方で、この種の精神疾患を引き起こす環境要因があるという。精神医学は患者よりも、いかさま医師の役に立つ唯一の医学分野だな"

"面白いが、ありえないほど衝撃的というわけじゃない。こういった障害は、人間の行動に与える影響に似たところがあるけれども、このことがどのようなことが原因なのかを追求するために科学的に役立つだろう。人間の脳を理解するために活動しているすべての科学者や医療従事者に感謝したい"

"すべてのバカは精神病だ。ほかにはありえない"

"サヨクと関係はある? あると思うんだけど?"

"これってそんなにびっくりすること? この業界で数週間働いてたら分かることだろ"

"神様、バカが世界から永久に消えますように"

"この5種類の病気に共通しているのは、カネがかかるということだよ!"

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