2012年12月27日木曜日

田中みな実の演技と素顔

テレビを捨てて以来、芸能界の話題はいつも周回遅れで入ってきます。

「田中みな実」というアナウンサーのことは、オリエンタルラジオの藤森との交際報道で名前を知ったくらいなので、モノ知らずもいいところです。とはいえ、彼女に興味が沸かず、関心の的は藤森でした。それも、直後に週刊誌で大層な醜聞が報道された後、週刊誌の中吊り広告で彼の名前を電車の中で見かけて、
「どうやってこの問題に決着をつけるのだろう」
と、ふと考える程度でした。

彼の醜聞を心配する田中みな実アナウンサーのことを取り上げた記事を読んだこともありましたが、その時点でも彼女に関心を持てませんでした。

俄然関心を持ったのは、伊集院光のラジオ番組の聞き書きを紹介する、この記事を読んでからです。

★ 伊集院光「田中みな実の性格の悪さを暴露した青木裕子」

彼女の冠番組『田中みな実のあったかタイム』では、同僚をゲストに呼んで話を聞くコーナーがあるそうです。そこで語られる女性同士の本音トークを前に唖然とする伊集院光の解説が面白く、
(いったい、この田中という女性はどんな女性なのだろう?)
と興味を強く引きつけられたのです。

動画を見ると、すぐに見つかったのがこの映像(たぶんもうすぐ消されると思いますが)。
これは凄いですね。皆さんから人気が出るのも分かります。

割りきって「女子アナ」を演じる度胸、そして時折漏れ出る図太さに感心しました。ところが、ラジオでは彼女は自分の素らしきものを出しています。勝気で、嫌なものは嫌だとはっきりと主張し、他人の間違いを決して許そうとしない自己中心的な姿です。
彼女が普段演じる、期待されるかわいい女性像と、ラジオで青木アナが披露した勝気な田中アナの姿の間には、かなりのギャップがあります。そこまで演じ切ることが出来るのは、相当の技量が必要です。

普通は、視聴者に対して、
「本当の自分を見せたい」
という欲求が立ち現れるもので、キャラを演じていても、その中になんとか自分を割りこませようとするものですが、彼女は割り切っていて、自分を消し去り、普段と異なる女性像を堂々と演じ、
「あなた方が要求するのはこんな態度のアナウンサーですよね?」
という提示を彼女は行えるのでしょう。
その演技力に感心しました。仕事と素顔が完全に別なのでしょうね。

ところが、職場の同僚との交際は、半分仕事で半分プライベート。キャラと日常にギャップがあり過ぎる彼女にはどう振る舞えばよいのか分かりません。彼女が「そこにいるだけで緊張してしまう」と告白しているのは、理解できます。その場のとまどいが目に見えるようでした。

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ただ、彼女の話を聞いていて、ふと考えたのは、ときおり見せる素顔ですら、実は作り上げたものなのかもしれない、ということです。

彼女を観ていて、元TBSアナウンサーだった、故・川田亜子さんのことを思い出しました。彼女も、ぶりっこキャラを演じていましたが、その小悪魔キャラ、嫌な女キャラと、普段の自分とのギャップに苦しみ、その迷いに魑魅魍魎どもがつけこんだため、彼女の人生は滅茶苦茶になりました。

同じTBSにいるので、田中アナは川田アナの悲劇のことを充分すぎるほど知っているはずです。川田アナが女子アナを演じて自滅したことはもちろん、陰で本当は何があったのかも、私達よりよく知っていることでしょう。そして、自分は同じ悲劇を決して犯すまい、と強く決意しているはずです。

そんな彼女が取ろうとしている方法の一つが「仕事では演じきる」ということでした。真剣に演じることで、逆に「この人の素顔は本当は別にあるはずだ」と誰もが気づいてくれるでしょうし、そのことにも彼女は気づいているでしょう。

そして、もう一つの方法が、たとえプライベートでも気を許さない、ということなのかもしれません。

相手が嫌がろうと、間違っていたら絶対に許さない、という固い決意。おかしかったら一歩たりともひかない。多少露悪的であってもかまわない。むしろ、他人から嫌がられるくらいがちょうどいい。そういう風評が広がってくれたほうが、騙されなくて済む。そうすれば、他人からつけこまれることもありません。

どちらも本当の自分ではないからこそ、青木アナからいくら指摘されても、さほど腹を立てることがなかったのではないでしょうか。
「あ、裕子さんでも、自分のことをここまでしか分かってくれていないんだな……」
という、諦観と自負が、青木アナの退場後の、田中アナの落ち着いた語り口に垣間見えました。

嫌な女の部分も演じていたとしたら相当なものですが、多分後者は、無意識のうちの自己防衛です。絶対に負けない、譲らないという固い決意の現れです。

しかし、本当に気を許せる人の前では、また別の素顔があるはずです。

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