2012年5月8日火曜日

大切なトータル収支計算

原発とネズミ講には共通点があるそうです。原発とネズミ講の共通点によれば、それは、
「トータルの収支計算」をさせないで、「目の前の収支だけに目を向けさせる」ということ
だとか。言い得て妙ですね。

ネズミ講は、儲からない人がいて初めて成り立つシステムです。消費者がいるから儲けられる、という意味では他の商売と同じですが、ネズミ講は単なる消費者の存在を認めず、
「参加者全員が儲けられる」
と宣伝している時点で大嘘となります。

「あなたは儲かるんだよ」「権利収入で働かずに暮らせるようになるよ」と言って、煽るだけ煽るのがネズミ講をすすめる人々に共通する手法です。ほとんどの人が儲けられないことに触れませんし、気づかせません。

ネズミ講では個々人のトータル収支に対しても目を向けさせないようにする工夫が数多く隠されています。

たとえば、短時間で大きく稼ぐことができるほんの一部の人を、さも全体象のように見せるとか。

実際は、運と能力に恵まれていない会員が稼ぐためには長時間の努力が必要で、売上が悪いと、「この研修に参加しろ」「もっと活発に声を周囲にかけなさい」とアップから盛んに指示されるようになり、プライベートな時間がなくなるのです。

たくさんのダウンがつけばいずれ働かなくても食べていけるようになる、という甘い餌もそのひとつ。

部下が増えれば増えるほど、人間関係の調整だけで膨大な時間を取られます。裏切ろうとする人間に制裁を加え、おかしな人間が混じり込んできたらそれを切り捨てるために知恵を働かせ……組織で働いていた時以上の時間を取られ、たまの海外旅行くらいでしか、羽を伸ばせなくなるのが実情です。

ネットワークビジネスに関わった友人を数人知っています。傍観者として観察していると、楽な仕事というのはないのだな、ということがしみじみとわかりました。

手品師が右手を動かすときは、左手でタネを仕込んでいる時だとか。隠したい真実を隠すために、美しい夢を掲げて人々を軽い催眠状態にかける……古来から、大衆を少数が支配するために利用してきた手法は同じのようです。


放射性廃棄物の管理コストや危険性を隠して、「電気代が安くなる」「地域に多額の資本が注入される」と原発を宣伝してきた東電もまた、同じなのでしょう。




本日気になった記事はこちら。↓


大統領選の社会党候補のオランド前第1書記は「グリーンピースがアピールしたかったことは理解した。ただ私は、あらゆる危険性に対し備えを進めるわが国の原子力安全当局を信頼している」と述べた。
もしも日本ならば、団体を非難することで終始していたかも知れません。フランスの余裕を感じます。団体の違法行為にも理解を示しつつ、しかし、主張すべきことを毅然として主張する……このコメントが素敵だと思ったので掲載。そして、大統領選出おめでとうございます。


橋下徹のTwitterです。橋下氏は、小林よしのりとの対談は行わないでしょう。負けるから。勝てる勝負しかしないのが橋下氏。言葉尻を捉えて、「対談をしたいと言っている物乞いがいますよ」というアピールをする橋下氏はどうなんでしょ。


これは嬉しいニュース。良質のマスコミに収入基盤がなければ、権力の監視を行えません。独善的な紙面づくりにはむかついていても、新聞の果たしてきた役割には価値があると思っています。情報の価値が値崩れを起こしている中で、マスコミにはなんとか生き残ってもらいたいです。


団塊の世代は、これまで日本でブームの牽引役を果たしてきましたが、年をとっても同じのようです。彼らは日本の一番いい時期を、一番いい形で過ごしてきました。高度経済成長期に夢を抱きながら少年期、青年期を過ごし、30代、40代の油の乗り切った時期にバブル経済の恩恵を受け、金融資産の恩恵を受けるデフレ時代に老後を過ごす……同級生が多いので、寂しくもなく、子供が少ないので発言力はどの世代よりも強い。羨ましい世代なのに、「自分たちは競争競争で一番割りを食った」などと贅沢なことを口にします。とはいえ、ブーム牽引役としての実力はほんもの。


How to本は巷にあふれているわけですが、書いている内容の8割は今まで聞いたことのある内容です。けれども残りの2割に、時々はっとする内容が書かれています。その2割に出会うために本を読むようなものです。なかには10割がどこかで書かれているようなものもありますが。

このサイトでは粗筋だけが述べられていて、詳細は不明。しかし、博士論文を書くという作業と、受験勉強・資格勉強をリンクさせたところが新機軸として、素晴らしい。一発勝負の資格試験では、特別のテクニックが必要だと考えがちです。しかし筆者は、研究者にとっての仕事と、資格試験勉強とは、求められる能力はつまるところ同じなのですよ、ということを具体的に説明しているようです。


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